サーフィンって楽しいですよね!
波に乗ったときの疾走感は他に例えることができずヤミツキになる人も多いでしょう。
一体、こんな楽しいスポーツを誰が発見したのでしょうか?
本記事では、サーフィンの起源や歴史について解説します。
日本に広まった時期についてもお伝えしますからね。
記事を読めば、サーフィンの歴史を知り、さらにサーフィンを愛せるようになりますよ。
Contents
サーフィンの歴史の全体像
全体像として、サーフィンがどのように生まれたのか?誰が始めたのか?どんな道具を使っていたのか?といったことをお伝えしていきます。
- なぜ、サーフィンが生まれたのか
- サーフィンは誰が生み出したのか
- どんな道具を使っていたのか?
- どのように海外に広まったのか?
上から順に解説していきます。
サーフィンの起源:なぜ、サーフィンが生まれたのか
サーフィンの起源については、信用できる情報元であるNSAを参照します。
発明したのはハワイやタヒチに住んでいた古代ポリネシアの人々ですが、古代サーフィンつまりサーフィンの起源はあまりに古くていまのところいつ始まったのかははっきり解っていませんが少なくとも西暦400年頃にはサーフィンの原形のようなものがすでに存在していたようです。
引用元:NSA
聖徳太子が摂政となる約200年も前からサーフィンの原形があったということになります。
サーフィンは誰が生み出したのか?
もともとは、古代ポリネシアの人々が漁に出るさいに、アウトリガーカヌーという船を使っていました。
漁から帰ってくるときには、カヌーで波に乗ることを楽しんでいたことがはじまりだとされています。
ですので、ハワイやタヒチの漁師が生み出したといえるでしょう。
ちなみにアウトリガーカヌーとは、左右あるいは右か左だけに浮きが付いていて、転覆しづらく設計されたカヌーのことです。
出典:ウィキペディア
サーフィンの元祖:どんな道具を使っていたのか?
やがて、ポリネシアの人々はアウトリガーカヌーから一枚の木の板で波乗りを楽しむようになります。
板の素材となっていたのは、ハワイアン・コア。
ハワイアンコアの木を削って、一枚の長いロングボードを作り上げていたんですね。
ハワイアン・コアはその名のとおり、ハワイが産地の樹木です。
もともとは、ウクレレ、木彫り、カヌーなどの素材として用いられていた、ハワイアンの生活に深く関わる木なんですね。
どのように海外に広まったのか?
ハワイアン・コアで作った板は、ハワイのみならずタヒチなどオセアニア周辺に広がっていたと思われます。
そんなとき、オセアニアを航海していたイギリスの探検家、ジェームス・クックが1778年にポリネシア諸島を発見します。
かの有名なクック船長ですね。
そこで、板で波乗りを楽しむ姿を目にしたクック船長は、自身の航海日記に書き記したことで、ヨーロッパに伝わるキッカケになったそうです。
しかし、その後18世紀から19世紀にかけてポリネシア周辺の島々に宣教活動を目的に宣教師が押し寄せます。
以下の引用文のように、一気にキリスト教を広める目的があったためです。
18世紀後半から19世紀初頭にかけて、特にポリネシアの島々では、規模の差はあれ階層化の進んだ首長制社会が確立しつつあった。そこで宣教師は、島の社会制度の頂点に立つ首長を改 宗させることによって、その下に統治されている平民を一挙に 改宗する戦略を取ったのである。
引用元:太平洋諸島のキリスト教
ここで、古代サーフィンは終焉を迎えてしまったのです。
近代サーフィンの復活
宣教師によってサーフィンが禁止されましたが、20世紀にもなると再びサーフィンが行われはじめます。
その理由は、ハワイに多くの旅行客が訪れるようになり、海の安全を守るためにライフガード的な役割としてワイキキ限定で許されることになりました。
この動きをキッカケにしてハワイに再びサーフィン文化が広まり出したんですね。
近代サーフィンの父「デューク・カハモナク」
ハワイのカメハメハ大王もサーフィンをしていたと記録がありますが、サーフィンを広めたのはデューク・カハナモクでしょう。
出典:ウィキペディア
1890年8月24日に9人兄弟の長男として生まれたデューク・カハナモクは、ハワイ出身の水泳の選手としてオリンピックで4大会に出場し、合計で6つのメダルを獲得したハワイの英雄です。
”デューク・カハナモクは、幼少期よりアウトリガーカヌーや水泳を行い、1912年には、ストックホルムオリンピックで100メートル自由形の金メダリストとなりました!
その後もアントワープで金メダル、パリでのオリンピックで銀メダルを獲得するなど、ハワイのウォーター万は世界最高の実力者として世界に名を知らしめる機会となりました。
そのため、世界中から招かれ、サーフィンのデモンストレーションを各地で行い、オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパでサーフィンを広めることに貢献したのです。”
引用元:ハワイ業界サイト
デューク・カハナモクが愛用していたのは、「パパ・ヌイ(papa nui)」と呼ばれる長い板で、なんと長さは4.8メートル、重さは52キロもあったとのことです。
詳しくは、動画の16:46あたりをご覧ください。
デューク・カハナモクが使用していたサーフボードの長さがわかります。
1990年には、彼の功績を称えて、ハワイのオアフ島ワイキキビーチに等身大の銅像が設置されました。
現代サーフィンの誕生:ショートボードの歴史
デューク・カハナモクによりサーフィンが世界的に広まった1900年代はじめ。
サーフボードの主流は木製のロングボードでした。
それが、1950年代に入るとバルサ材で作られたロングボードが主流となっていきます。
さらに、1950年代後半になると、現在でも主流となっているウレタンフォームを素材としたサーフボードへと時代に移り変わっていきます。
ウレタンが主流になると、サーフボードの制作効率が高まり、長さや形状を自由に変えられるようになりました。
そして、ロングボードよりも動かしやすいショートボードが生み出されるようになったのです。
日本のサーフィンの歴史
日本のサーフィンはいつからはじまったのか?
実はこれには3つの説があります。
それぞれ解説していきましょう。
説1:波乗り発祥の浜 鶴岡市湯の浜
江戸時代の文献には「瀬のし」と呼ばれた一枚板での波乗りが行われた記録があります。
日本の「波乗り発祥の地」とされているのは、山形県湯野浜。
波乗り発祥の地をアピールした大きなモニュメントが湯野浜に飾ってあります。
今日は #波の日 🌊
1821年、酒田の俳人が「湯野浜の子どもたちが船の底板を使って波乗りを楽しんでいる」と残した日記📖
これが波乗りについて記録された日本最古の文献とのこと発祥の地を記念した像は必見
この夏、海水浴がてら是非ご覧ください pic.twitter.com/Nwvh7CD6vJ— 山形県 (@pref_yamagata) July 2, 2021
また、1821年の文献には以下の記述があります。
Perhaps ten children of 12 or 13 are there,
taking the boat's planks they go,
embarking and diving into the racing sea,
further and further out they go,
then riding the waves they come back to shore,
fast, like an arrow, so many times they go.引用元:nobbywood
「この辺の12,3歳位の子供達が10人ばかり、
手に手に舟の板を持って、荒波の中へ飛び込んで沖へ沖へと乗り出していく。
沖へ出たかと思うと今度は波に乗り岸に向かって戻ってくる。
その早いこと、矢のようである、これを何回もくりかえしている。」
1821年は、江戸時代後期から明治時代初期にかけてです。
板に立つわけではないようですが、波に乗るという遊びはあったということですね。
説2:駐留アメリカ人が広めた
第二次世界大戦後、日本の各所にアメリカ軍の基地が設けられました。
諸説ありますが、1945年代に駐留しているアメリカ兵が、休みの日に湘南や千葉の海でサーフィンをはじめたことがキッカケともいわれています。
説3:昭和10年に茅ヶ崎ですでに行われていた
サーフィンは、1945年代にアメリカ兵が持ち込んだという説があります。
しかし、昭和10年頃にはすでに日本にもロングボードが持ち込まれていたという事実もあります。
茅ヶ崎サーフィン業組合には、神奈川県茅ヶ崎市の老舗旅館「茅ヶ崎館」の倉庫に現在も現存してある日本最古のロングボードであり、デューク・カハナモクと同じモデルのようです。
以上、3つの説がありますが、サーフィンを日本人に広めたのは、やはり日本に駐留していたアメリカ兵による説が濃厚だと考えられます。
オーストラリアのサーフィンの歴史
オーストラリアのサーフィンの歴史には、デューク・カハナモクが関係しています。
1914年のシドニー。
たくさんの人が見守る中、デューク・カハナモクが木製のロングボードで波に乗りました。
その日からオーストラリアの本格的なサーフィンの歴史が始まったとされています。
今となってはオーストラリアの人にとって、サーフィンは最も身近なレジャーとなり、世界的に有名なプロサーファーを多く輩出しています。
まとめ
サーフィンは、ポリネシアン人がいかに漁から帰ってくるときの楽しみからはじまりました。
サーフィンとハワイは切り離せないですし、デューク・カハナモクが世界にサーフィンを広めたことがわかりましたね。
サーフィンの歴史を知ったら、無性にハワイに行きたくなりませんか?
サーファーとして、デューク・カハナモクの銅像の前で祈りを捧げたい気分です。
さて、サーフィンの原点にかえるために、当時の板に興味を持つ人も多いみたいですよ。
アライアと呼ばれる木の板のサーフボードがこちら
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