私はサーフィンを一人で始めました。なので、いざ海についてもどこでやっていいのかわからないことがよくありました。
海についたはいいけれど、上手そうな人がいっぱいいるし、初心者の私はどこに入ればいいんだろう・・・。
こういう感じでした。
現在は自分の技量に合わせて選ぶことができるようになりましたが、失敗もたくさんしました。
ここでは、テイクオフ練習中、もしくはうねりを斜めに進むことを練習中の方に向けて「ポイントでの海と人の眺め方」について書いていきます。
サーフィンは相手が自然なので状況は様々で、ここに書いたことがすべてではありませんが、サーフィン初心者の方にはきっと役に立つと思います。
今から書くことは、いつものポイント以外に入るときは、必ず私自身行っています。
では、さっそくいきましょう。
1.波は自分にとって大きすぎないか
波のサイズは、波情報のひざ~もも~腰くらいがリラックスして海を楽しめると思います。 胸~肩、それ以上は、初心者はその日のサーフィンをやめることやポイント移動を考えたほうがよいです。 そのわけは、胸肩くらいから波のパワーがかなり大きくなってくるからです。 でも、到着したポイントで海を見ていて、 「アウト(沖)は無理でもあのインサイド(岸寄り)ならひょっとしたらいけそうかも。」 と思うことがあるかもしれません。 胸肩以上のインサイド(岸寄り)は、 もも腰サイズと違い、波のパワーやカレント(流れ)がかなり強くなっていると思ってください。 ショアブレイク(波打ち際)で、いきなりボードを吹っ飛ばされ顔面直撃で鼻血だらだら・・なんて笑えない話もほんとにあります。 自分がやりたかったテイクオフや横に滑る練習が、その場所で本当にできるのかどうかをイメージしてみてください。 もしもできそうと思えるなら、上級者たちの波乗りのライン上にその場所が入っていないことを確かめて、かつ無理だと思ったらすぐにやめるつもりでチャレンジするのはありです。 ただし、胸くらいまでです。肩~頭以上はやめたほうがよいと思います。 もうひとつ、ドルフィンスルーが危ういようなら、これも謙虚になったほうがよいです。胸肩~頭サイズは上級者たちがヒートアップしてくるサイズです。 彼らがライディングするライン上にうっかり出てしまい、すぱっとドルフィンできずにもたもた漕いでいると上級者が波の斜面を時速30kmほどで走ってくるかもしれません。 もしも、それにぶつかったりしたら・・。 楽しいはずの休日サーフィンが台無しになってしまいます。 波のサイズは、ひざ~もも~腰くらいが、パワーもあまりなくてリラックスして海を楽しめると思います。 その波、自分には大きすぎないですか??2.「海」と「人」の『流れ』を見る
ブレイク(波が崩れるところ)とライディングエリアを見る
宮城県 仙台新港 2020年1月25日 波のサイズ もも~腰ぐらい パワーのあまりない波 真冬で小波ということもあって、人の少ない仙台新港です。これぐらいの人数なら初心者もアウトに出て行ってできそうです。ここではこの2倍くらいの人がいるとして話を進めていきます。 ブレイク(波が崩れるところ)の真正面が紫のエリアです。 ここは岸へ向かってくるパワーが強くてアウトに向かって漕ぎ出せないことが多いです。 インサイドに留まってスープで練習するのもできそうですが、アウトからテイクオフに失敗したサーファーやサーフボードが吹っ飛んでくるかもしれません。 なので練習するにしてもずっとアウトの動向を気にしながらになります。 とりあえず避けたほうがよいエリアということを頭に入れておきましょう。 アウトにいた中上級者サーファーがライディングしてくるエリアが緑です。このブレイクの場合は、いわゆるレフト方向のライディングになります。 緑のライディングエリアのインサイド(内側)は、ライディングしてきたサーファーとぶつかる危険性があります。 ここも避けたほうがよいエリアです。 もう少し眺めてみます。「海と人の流れ」を見る
中上級者が波を乗り切ってもとの波待ちポジションに戻るルーティンを眺めてみます。赤の→です。 中上級者はこのラインをぐるぐる回りながらサーフィンをしています。 波を最後まで乗り切ったサーファーが、再び波待ちのポジションに帰っていく「人の流れ」は沖へ出る「海の流れ」でもあることが多いです。 上級者たちがパドルして波待ちに戻っていくエリアは、うねりやブレイクが若干小さいことが多いです→黄色のエリア このブレイクでは、画面左側と右側に両方あります。 波がブレイクしなくてうねりが小さくなって消えてしまうような、波乗りの終着点になる地点から、その「海の流れ」は発生していることがよくあります。 これは「離岸流」とよばれています。沖へ出ていく「海の流れ」です。 そして、上級者はこの「流れ」を使ってアウトに出ていきます。 「離岸流」という言葉は、海水浴の事故があるたびにマスコミに使われ、ただ怖いだけのイメージがついてしまいました。 が、サーファーはこの離岸流をうまく使いながらアウトに出ます。 ただ相手は自然ですから、自分の技量に対して謙虚でいないと痛い目に合います。 もしも自分の技量でコントロールできない「流れ」にハマってしまったら、なんとかして岸に無事に帰る方法を必死に探すしかありません。 そのときはサバイバルです。それは初心者も上級者も同じです。 話が逸れそうです。元に戻します。 海と人の流れが少し見えてきました。 これで無駄にブレイク正面やライディングエリアのまん前に入るリスクは軽減しました。 もう少し見てみます。海に入っていく場所を確認する
上級者たちは、どこから海に入っているか探します。ブレイクの真正面から入るようなことはしません。 この画像ではオレンジの→です。入っていってしばらく漕ぐと、沖へ出るカレント(黄色いエリア)にほどなく合流します。 そして、アウトのピークへ近づいていきます。 これで、一つのブレイクに関する海と人の「流れ」が見えました。 この日の仙台新港ぐらい人が少なくて海が穏やかなら、初心者が黄色いエリアを漕いでいってアウトに出ていっても波に乗ることは可能です。 でもアウトに10人以上いると、うまい人をただ眺めるだけの時間になってしまいます。 実際には慣れてくると短時間でざっと眺めることができるようになります。 さあ、いよいよ自分の入るところを探しましょう。 🔽次回へ続くサーフィン初心者は知っていてほしい ポイントでの海と人の眺め方②
#サーフィンのコラムWriter
兵庫県出身。特別支援学校教員、スキーインストラクターを経て2011年宮城県へ移住。「たてなか接骨院」院長。 サーフィンは日課。フリースキーヤー。
Instagram @taisuke_tatenaka
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