スノーボードに関するアイテムならなんでもレビューする、レビュー系スノーボーダーの乾です。
今回はひそかに注目していた、三菱自動車のアウトランダーPHEVをご紹介します。
別の取材で長野県は白馬村に行った際に、1泊2日で車をお借りし、都心の街乗りから、雪国の悪路まで色々な道を走ってきました。
結論から言いますと、この車かなりおススメです。
雪道に強く、荷物をたくさん積める車は多く存在しますが、アウトランダーPHEVはそれ以外の装備や機能が充実しており、一度この車に慣れてしまうと、他の車では不自由を感じてしまうほど。つまり、他車よりも先を行っている車。といえるでしょう。
あくまでも個人的な所感なのですが、昨今のアウトドア業界はひと昔まえの流れとは少し違ったものになりつつあります。
それは、昔からある固定概念やニーズが崩れ、技術革新によって、より便利かつ快適に改善された結果と思います。
スキー・スノーボードに関して言うと、昔は『寒い、濡れる、痛い』という不快感を、ある意味ガマンしなければなりませんでしたが、昨今では、ウェア素材の改善や、プロテクターの進化によって、より快適になってきました。
無論、車に対するニーズも変化してきており、安全性能以外にもいろいろなニーズが求められてきました。
アウトランダーPHEVはそのような、時代の流れや時代のニーズに応えるように進化をとげ、現在の形にたどり着いたという経緯があり、装備の多くが、ユーザーのニーズに応えるように設計されていて、本当に使いやすい車に仕上がっています。
おすすめしたいポイントは沢山あるのですが、今回はスキーヤー・スノーボーダー目線で4点に絞りご紹介していきます。
家電が使える
アウトランダーPHEVの最大の魅力は、この『家電が使える』という点でしょう。
シガーライターソケットから給電するアクセサリはカー用品店で多く見かけますが、アウトランダーPHEVは根本的にそれらのものとは違います。
なんと、1500w電源なのです!
『1500w電源?ナニソレ』という方。こう言えばわかるでしょう、、『ご家庭にあるほぼ全ての家電が使えますよ。。』と。
すごくないですか?家庭にある家電ですよ。
電子レンジも、炊飯器も、電気ケトルも、ヘアドライヤーだって使えてしまうのです。
もちろん、ワクシング用のアイロンを使うこともできるので、現地に到着した後に雪質をチェックし、滑走ワックスをかけることだってできてしまいます。
もしゴミを少なくしたいのであれば、板を車内に置いておき、滑走ワックスを直塗りしたうえで、ドライヤーで馴染ませれば簡易的なワクシングをすることができます(下地作りにベースワックスは自宅で行っておきましょう)。
雪質にあわせてワックスを選べ、その場でゴミを出さずに(ブラッシングの時に少しはでるけど)ワクシングができるという事に、軽い感動すら覚えることでしょう。
また、昼食代を節約したいのであれば、『電気ケトルを使用して、駐車場でカップラーメンを食べる。』というのも良いかもしれません。
駐車場では火気厳禁となっている場所は多くありますが、電気ケトル禁止という場所は見たことがありません。
『昼休憩の際に、一度車に戻り、ゆっくりとカップラーメンを楽しみ、食後には淹れたてのコーヒーを堪能する。。。』 、、、最高ですね。
移動費が安い
アウトランダーPHEVは、電気モーターでもガソリンエンジンでも動かすことができますので、電気モーターで走っていれば、ガソリン代はかかりません。
バッテリーの充電は、付属の充電ケーブルを使えば、通常のご家庭で7~8時間でフル充電することが可能で、だいたい65kmくらいは走行することが出来るようです。
実際に、フル充電した状態で、都内を走ってみましたが、急な坂道などを登るとき以外はエンジンは使わず、モーターのみで快適に走ることが出来ました。
生活圏内であれば、バッテリー走行のみで事足りてしまうと思いますので、ガソリンを給油する機会は減っていくでしょう。
高速道路では、大きめのパーキングエリアやサービスエリアにEV急速充電スタンドが設置されており、現在もその数を増やしています。
充電には、25~30分程必要になりますが、100~200円程度のコストでバッテリー容量の8割程を充電することができます。充電時間を加味して移動時間を計算すれば、大幅な移動費の節約に繋がることでしょう。
今回は、練馬から長野インターまでの間で計5回の充電(三芳→高坂→嵐山→横川→東部湯の丸)を行い、どれくらいの充電時間がかかるのかを計測してみました。結果としては、充電時間に約2時間かかりました。しかし、高速道路でのガソリン使用量は通常の15%程。。。。
技術革新は環境にやさしいだけでなく、私のおサイフにも優しいということが理解できました。
シーズン中何回もゲレンデに行くことを考えると、この差は大きなメリットといえるのではないでしょうか。
※ちなみに、今回は取材ということもあり、EV急速充電スタンドを見つけたら即充電していたので、結果的に5回も充電しました。。現実的な使用では1回~2回充電して、残りはガソリンで走るというのが良いでしょう。(それでも十分低燃費でゲレンデまで行くことができますしね)
走破性がスゴい
『三菱自動車のS-AWC(Super All Wheel Control)がすごい』というウワサを以前から耳にしており、気にはなっていたのですが、なかなか体感することがなく、正直『ナニソレ?』というイメージでした。
しかし、実際にS-AWC搭載の車を運転すると、この機能のすごさを実感します。
簡単に技術内容を説明すると、『車に搭載されたセンサーが自動的に車体の制御をサポートしてくれるという機能』がS-AWCです。
4つのタイヤそれぞれが独立して動き、それぞれのタイヤが自在にコントロールされるため未然にスリップを防ぎ、安全に走行できるようにしてくれます。
理論上では、優れた機能だと思いますが、正直なところ、『ほんとうかなぁ。。』と疑っていた部分もあり、少し実験をしてみることにしました。
それは、とある施設の大きな駐車場である程度の速度を出した状態で急ハンドルをきり、車体の制御を確認するというもの。
実際に、白馬の某ゲレンデの許可を得て、大きな駐車場(人も、車もいない時)で急ハンドル実験を決行。
路面には雪が積もっており、通常の車であればスピンするか、最悪横転してもおかしくないような状況でしたが、多少のズレはあったものの、しっかりと車体を制御し、スピンする事無く曲がってくれました。はっきり言って、これはスゴい。
このような無謀な運転をすることは無いと思いますが、雪道で急なハンドル操作を行わなくてはいけないような状況下では、この機能が搭乗者を危険から守ってくれることと思います。
※くれぐれも、皆さまはこのような危険な運転はしないようにしてくださいね。
快適な操作性で疲れない
『アウトランダーPHEVはユーザーの声を多く取り入れ進化してきた』という事は先で説明しましたが、それは、『コンセントが使える』や『走行性能が良い』だけではありません。
ドライバーからの声も反映されており、『快適な運転性能』にも磨きがかかっています。
もともと基本的な走行性能には定評のあったアウトランダーですが、さらに便利で快適な機能を搭載し、より一層ドライバー想いの車に成長しています。
私のお気に入りは、バードアイビュー機能付きのマルチアラウンドモニター。
これは、車を上から見下ろしているかのようにモニターに映し出してくれる機能で、直感的な操作を可能にします。
大柄な車体のアウトランダーでも簡単に車庫入れや縦列駐車をすることができるようになります。
他にも、坂道発進をする際に、自動的にブレーキをかけてくれる機能のヒルスタートアシストがドライバーを的確にサポートしてくれます。
様々な走行サポート機能については、個々を細かくマニュアル操作する必要はありません。サポート機能は個々で自動的に動作するため、はじめてアウトランダーに乗る方や機械操作が苦手な方でも不自由なく運転に集中することができるでしょう。
最後に
ここまで、アウトランダーPHEVの良い点・おすすめポイントを解説してきましたが、気になった点もご紹介いたします。
アウトランダーPHEVの長所でもある、『震動が少なく、静か』という点。
ガソリン車に慣れた私は、雪道を下るときにエンジンブレーキや騒音を感じながら車の挙動をイメージするのですが、アウトランダーPHEVではその振動や騒音が少なく、挙動をイメージするのが難しく感じました。
この点については、アウトランダーPHEVに慣れてしまえばなんということも無いのですが、始めて雪道を走行する際には違和感を感じることと思います。
とはいえ、S-AWCのサポートがかかるので、安心して運転することはできるのですけどね。まぁ、感覚の問題です(笑)
※4WDであっても、スタッドレスを履いていても、雪道でスピード超過するとスリップしてしまうので、スピードの出し過ぎにはくれぐれもご注意を。
ここまでアウトランダーPHEVの魅力について解説してきましたが、この記事を読んで少しでもアウトランダーPHEVにご興味を持っていただけたら、是非ともお近くの三菱自動車ディーラーでアウトランダーPHEVを試乗してみてください。
きっとこの車の性能に驚く事と思います。
元スノーボードインストラクターのIT系Webライター
長野や北海道、マウントフッド(アメリカ)、ウィスラー(カナダ)等
様々なスキーリゾートを転々とした後、東京に落ち着く。
現在はWeb制作を行う傍ら、スノーボード系のライティングを行う日々。
妻と娘の3人家族の35歳。
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