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初心者が乗れるボードも!! ショートボードの海外ブランド11選

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5,705 views 2021-3-31 UPDATE

「STAB IN THE DARK」という動画をご存じですか。

スーパーサーファーが、真っ黒に塗られた10個くらいの最新サーフボードを乗り比べて、ブランド名を当てるという企画です。

1回目はデーン・レイノルズが、2回目はジョーディ・スミスが登場しました。

去年久しぶりに公開された「STAB IN THE DARK」は元世界チャンプのミック・ファニングが登場。

WCTを引退したばかりのミックはそのライディング同様、精密機械のような感覚で板のメーカーをどんどん当てていきました。

1回目のデーン・レイノルズはあんまり当たらなかったので、だいぶ違うんだなあと思いました。

板の細かい部分までフィードバックして言語化できるミックと、多分そのたぐいまれな感覚で見知らぬボードを乗りこなしてしまいあまり覚えていないデーン・レイノルズ。

どちらもサーフィンのレベルを今まで引き上げてきたスーパースターです。

ワールドクラスでもいろいろなタイプのサーファーがいることがわかって面白かったです。

そして、今回の「STAB IN THE DARK」は、なんと台風スウェルの入っている日本での撮影です。

この動画の中で出てくるサーフボードブランドは、世界を牽引するショートボードのブランドです。

日本の海でもよく見かけるブランドもありますし、なじみの薄いブランドもありますが、どれも素晴らしい性能を持っています。

ここに出てくるコンペティターを多く抱えるようなブランドは、乗りやすくて素晴らしいボードをどんどん出してきます。

競技の中でブランドも磨かれていくのですね。

最近のハイパフォーマンスボードは、私のような中級者が乗っても十分楽しめます。

ロングボーダーの友だちが、最近ショートボードを買って乗り始めました。楽しそうです。今のショートボードの性能の良さや懐の広さがうかがえます。

この動画に出てきたボードのブランドを9つと他にも2つブランドを紹介します。

モデルとサイズ選びさえしっかりすれば初中級者が乗れるボードがあります。

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日本の海でよく見るブランド3つ

動画に登場したショートボードのブランドの中で、日本の海でもよく見かけるブランドを3つ紹介します。

Channel Ilands


Channel IlandsのHPとInstagramより  モデル名 NEW FLYER
日本でヒットしたモデルです。 GROVELERサイズは初級者も乗れると思います。このブランドは他にもボードがいっぱいあるのでHPでゆっくり探してみてください。

六角形を3つ組み合わせたロゴマークのカリフォルニア・サンタバーバラのブランドです。業界のトップにいるブランドです。
創始者の名前はアル・メリックでブランド自体をアル・メリックと呼ばれることも多いです。
アルメリックのプロライダーは、デーン・レイノルズ、ヤディン・ニコルなど30人以上の世界のトップサーファーが並びます。日本人では大野修聖プロがずっとアルメリックで活躍しています。
ハイパフォーマンスボードだけではなく、ファンサーフ系のボードのラインナップも豊富で、初心者から上級者までカバーしています。
日本の海でも、地域関係なくよく目にするブランドです。
アル・メリックや息子のブリット・メリックが削ったマスターボードを3Dスキャンし、そのデータからマシンシェイプしたものを工場の職人たちがグラッシングやサンディングを行う形で生産しています。
1本まるごと手作りではないところに私は最初抵抗感があったのですが、乗ってみるとその性能の良さにびっくりした記憶があります。ボードはまず設計なんだということを感じました。

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JS

JS IndustriesのHPとInstagramより モデル名 Psyco Nitro JP HYFI
5’6で30.7Lとボリュームのあるボード。NitroはJSのヒットモデルでこれはその3代目、しかもJPバージョン。小波ですごく楽しそうです。HYFIはJSのEPSモデル

JSはジェイソン・スティーブンソンのイニシアル。オーストラリアのゴールドコースト生まれ。彼はサーフィン大国オーストラリアの代表的なシェイパーです。
ブルトーザーのロゴマーク。アルメリック同様、世界のトッププロから絶大な信頼を受けているブランドです。JSもアルメリックと並ぶ業界トップのブランドです。
ライダーには、元世界チャンプのジョエル・パーキンソン、ジュリアン・ウィルソン、オーエン・ライトなど世界のトップサーファーが並びます。大原洋人プロもJSのボードで世界を転戦しています。
ハイパフォーマンス系が中心のイメージですが、小波用やファンサーフ系の丸いアウトラインの板まで幅広いラインナップがあり、様々なレベルの方が乗れる選択肢があります。
JSが削ったマスターボードを3Dスキャンし、そのデータをもとに工場で3Dマシンシェイプしたものを工場の職人たちが作り上げる形で生産する方法はアルメリックと一緒です。

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LOST

Lost surfboardsのHPとInstagramより モデル名 ROCKET REDUX このライダーはメイソン・ホー
ROCKET REDUXは、STOK DIMとWIDE DIMの2通りのサイズ バリエーションがあり、WIDE DIMは初級者でも乗れると思います。このメイソン・ホーが岩場とか考えられないところでクレイジーなサーフィンします。

カリフォルニアのサンクレメンテ市で、1994年に「メイヘム」ことマットバイオロスがつくったブランド。ブランド名はLOSTですが、動画の中でミックファニングも「メイヘム」と言っているようにシェイパー名で呼ばれることも多いブランドです。

1985年、メイヘムことマットバイオロスは、学友たちとマウンテンバレーでスノーボード、アップランドのパイプでスケートボード、ダナポイントでサーフィンしまくっていました。フットボールの試合に勝つ事も、関係ないし、気にしていない、彼らこそが『落ちこぼれ』。彼らはチームの名前を、本やベンチ、T -シャツ、机、とあらゆるものに落書きをしていたのです...そう、LOSTと。LUVsurfのページより(lostの代理店)

ラウンドノーズフィッシュ(RNF)という名作を生み出したブランドです。一見するとゆるい昔っぽいサーフボードなのに乗るとトップアクションが決まるという新たな世界を作りました。
ハイパフォーマンス系とファンサーフ系までラインナップがあり、パワーのない日本の波用のジャパンチューンまで作ってくれています。
ライダーは4回目の女子世界チャンピオンとなったカリッサ・ムーア、コナー・コフィン、メイソン・ホーなどここも30人以上のすごいメンバーが並びます。日本人では小林圭プロや脇田紗良プロが乗っています。
メイヘムが削ったマスターボードを3Dスキャンし、そのデータをもとに工場でマシンシェイプしたものを工場の職人たちが作り上げる形で生産する方法はアルメリックと一緒です。

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動画に登場したその他のブランド6つ

 

SLATER DESIGNS (FIREWIRE)


SLATER DESIGNSのHPより レジェンド・ケリーとGAMMA

11回のワールドチャンピオンを獲得したケリー・スレーター(KELLY SLATER)が、FIREWIRE SURFBORADS社とプロデュースするサーフボードブランドです。
FIREWIREはもともとEPS素材のサーフボードを作ることが得意なメーカーで、素材の開発も意欲的なブランドです。
FIREWIREにはケリーと同時代のスーパースター、ロブ・マチャドもいます。現WCTサーファーのマイケル・ボウレツや、日本人は新藤晃プロがFIREWIREライダーです。
EPS素材のサーフボードは10年くらい前はかなり固い乗り味だったのですが、現在は改良が進みすごくよくなりました。
私は次のボードはEPSと決めているので、このブランドはすごく気になります。このメーカーもJAPAN LIMITEDを出しています。

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DHD

DHDjapanのHPとInstagramより モデル名 BLACK DIAMOND
このモデルはすごく乗りやすそうです。浮力ありつつ適度な長さでバランスよくできていると思います。ピンテールで5フィンプラグって扱いやすそうです。

動画のミックファニングが長年乗ってきたサーフボード。シェイパーの名前からDHD(ダレン・ハンドレー・デザイン)と名付けられました。
オーストラリア生まれのブランド。ダレン・ハンドレー自らもシェイプしたボードを持って波に乗ります。相当うまいらしいです。
2013年世界チャンピオンのミック・ファニング、5回の女子世界チャンピオンのステファニー・ギルモア、日本人では佐藤魁プロが乗ります。
オーストラリアはサーフィン大国なので、ユーザーのボードに対する目はとても厳しいはずです。
オーストラリアで長い間一定の高い評価を得ているDHDやJSは、やはりすごいブランドだと思います。乗ってみたいメーカーの一つです。
個人的にはDHDのシンプルなロゴマークが好きです。

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Hayden Shapes

Hayden ShapesのHPとInstagramより 名作ヒプトクリプト

1997年、オーストラリア、シドニー生まれのサーフボードブランドです。
FutureFlexというEPSフォームの周囲をぐるっと覆う黒いカーボンベールが特徴の素材を使っています。
FutureFlexは、軽く、強く、しなりがある良い素材です。他メーカでもオプションでこの素材のボードを設定していますが、値段がかなり高くなることが多いです。
Hayden Shapesはその高級素材を使いながらも、押さえた値段で供給してくれています。
名作HYPTO KRYPTO(ヒプトクリプト)は、サーフボード・オブ・ザ・イヤーを2度も受賞しています。
ライダーはクレイグ・アンダーソンやネイト・テイラーなどすばらしい映像を残すフリーサーファー達です。ブランドのコンセプトがしっかりしていますね。
DHDやJSと並んで、オーストラリアで評価の高いブランドはやはり気になります。ヒプトクリプト乗ってみたいです。

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Pyzel

 

PyzelのHPより モデル名 PHANTOM
PYZELのヒットしたボード、世界各国でしたしまれている幻影(phantom)

ハワイのノースショアでジョン・パイゼルがシェープするサーフボード。
ハワイはサーフィンに関しては別格の地域で、その中で頭角を現しているブランドです。
ライダーのジョンジョン・フローレンスは2016、2017と二年連続世界チャンピオン、JSから移籍したジャック・フリーストーン、ネイザン・フローレンス、日本人は椎葉順プロがいます。
「STAB IN THE DARK」の1回目デーン・レイノルズと2回目のジョーディ・スミスが2人ともトップに選んだブランドです。
(今回のミックはChannel Ilandsをトップに選びました)
このブランドは、チャンピオンのジョンジョンのイメージが強いですが、DAILY DRIVERやFUNFORMANCE(ファンフォーマンス)というカテゴリーがあり、そこには初中級者でも楽しく乗れそうなラインナップがそろっています。

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Pukas

PukasのHPとInstagramより モデル名 69er evolution
これはFUNなモデルです。浮力と長さのバランスが一般サーファーにもちょどよさそう。こういう板をトリップに持っていきたい。

今回のこの「STAB IN THE DARK」の動画の最後に、ボードスピードを計測した一覧が出ますが、その中でダントツの最速を誇ったボードブランドです。
正直、このブランドは動画を見るまで知りませんでした。
ヨーロッパ、スペインのバスク地方生まれのブランド。なんと1970年代に操業した老舗ファクトリーです。
シェイパーは、ジョニー・カビアンカ、アクセル・ローレンツ、WCTサーファーでエアがうまいガブリエル・メディナが乗っているのもちょっとびっくりしました。
アパレル関係も充実していて、上品なきれいなつくりのHPを見ると文化の違いを感じます。
私としては、とにかく最速が気になります。もしPukas乗っている人を日本の海で見かけたら、インプレッションを聞いてみたいです。

 

 

Roberts

RobertsSurboardのHPより モデル名  ホワイトダイヤモンド2

カリフォルニア ベンチュラにあるサーフボードブランド。創業者でありシェイパーは、Robert Weiner(ロバート・ワイナー)。
彼は Surfing Magazineの2011年シェイパーオブザイヤーを受賞しています。
デーン・レイノルズが、ここのホワイトダイアモンドというボードをメーカー名を隠して(スポンサー外だから)乗っていたという有名な話があります。
デーンは、その板をChannel Ilandsに持ち込み、出来上がったのがDumpstar Diver(Channel Ilands)だそうです。
下の動画1:51くらいからロバートのライディングが出てきますが、ぽちゃっとしたおっさん体型でサーフィン上手くてかっこいいです。LOSTのメイヘムも同じようなおっさん体型でサーフィン上手いです。

プロライダーが乗る映像もいいですが、これはリアリティがあって伝わってくるものがあります。いいなあ買おうかなあー(笑)。

 

まだまだこんなブランドも!

SHARPEYE

SHARPEYEのHPより モデル名 GAME CHANGER

80年代半ばにブラジルからサンディエゴへ移住したマルシオ・ゾウビ (Marcio Zouvi) が、自分のボードをガレージでシェイプし始めたところからスタートしたブランドです。サーフ文化のあるカリフォルニアでは、彼のボードの評判は彼のサーフ仲間に広がり、1992年、Sharpeye Surfboards として創業しました。ガレージブランドのまさにアメリカンドリームですね。

特にハイパフォーマンスなショートボードデザインが印象的なブランドで、WSL サーファーFilipe Toledo (フィリペ・トレド)やKanoa Igarashi(五十嵐カノア)、他にも素晴らしいライダーが並びます。コンペの画像で大きな目玉のマークが見えたらきっとそれはSHARPEYEです。他にも日本人の村上舜がSHARPEYEに乗っています。

マルシオ・ゾウビさんは「ロングボードは今までにシェイプしたことがない」と公言しているのだそうです。そんな人が設計したショートボード、うーん乗ってみたい。

Timmy Patterson

TIMMY PATTERSONのHPより モデル名SPUD

TIMMY PATTERSON は、なんと祖父の代からのサーフボードビルダーです。ハワイのオアフ島でウッドボードを制作していた祖父。ティミーの父ロナルド・パターソンと叔父のロベルトとレイモンドは、1950年代前半にカルフォルニアに移り住み仕事を始めました。そのころ、子供のティミーはボードファクトリーが遊び場だったそうです。
1980年代になって彼自身のファクトリーを立ち上げるとMatt Archbold、Christian Fletcherといったスタープレイヤーからも信頼を得ていくようになります。
3代目ってすごいなあと思います。サーフィンの感覚すべてがDNAレベルか。一度は乗ってみたいTIMMY PATTERSON。

 

 

いかがでしたか。

ここにあるメーカーの中古ボードを探してみるのもよいと思います。特にChannel Ilands、JS、LOSTは中古サーフボードの数が多いです。

ここに紹介したブランドの他にも素晴らしい海外ブランドは、まだまだいっぱいあります。

日本のブランドにも素晴らしいブランドがいっぱいあります。303、SMAC、Justice、Zebruh…。

機会があれば、頑張ってまた記事を書きたいと思います。

 

いいボードに出会えると、ほんとサーフィンが楽しくなります。

皆さんがいいボードに出会えることを願っています。

Keep Surfing!

Writer

兵庫県出身。特別支援学校教員、スキーインストラクターを経て2011年宮城県へ移住。「たてなか接骨院」院長。 サーフィンは日課。フリースキーヤー。
Instagram @taisuke_tatenaka

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