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日本庭園の特徴とは?見どころや水竹の楽しみ方

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45 views 2024-11-19 UPDATE

日本庭園は、自然の美と、静けさが感じられる空間として人気があります。古くから日本の文化と関わりがあり、季節ごとの変化を楽しめるのが特徴です。本記事では、日本庭園の特徴や水竹の楽しみ方を紹介します。

日本庭園の特徴とは

日本庭園は、自然の美しさを模倣して、四季折々の変化が感じられます平安時代以前から、中国の庭園を参考に造られはじめました。盛んに造られるようになったのは、平安時代からです。日本庭園はデザインにおいて「無駄を排除し、余白を活かす」という美学を重視しています。山や川、森などの風景を小さなスペースにまとめているのがポイントです。また、石や水、植物が使われています。この造りのもととして、禅の考え方や日本の美意識も取り入れられているのです。

日本庭園では「借景」という手法もよく見られます。「借景」とは周囲の自然や遠くの山々を庭園に取り入れ、庭自体の範囲を超えた広がりを感じさせる手法です。

日本庭園の魅力

日本庭園の魅力は、静けさと調和にあります。庭園内に足を踏み入れると、ゆっくりと流れるような感覚に包まれます。自然との調和が感じられる、視覚的に心地よいバランスが魅力的です。また、日本庭園の美は四季折々に変化する風景もあります。 春には桜や梅の花が咲き、夏には緑が生い茂り、秋には紅葉が色づき、冬には雪景色が広がります。訪れる人がその場所での「間」を感じながら、日本のわびさびを体感できるでしょう。

日本庭園の主な構成要素

日本庭園には主に水槽、植物、砂・砂利・石、池・滝・小川、橋・島の構成要素があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

水槽

盆栽や花を飾るための水槽は、日本庭園においてはよく見られます。水槽は小さな水の流れや反射、光の変化を楽しむ場所となり、庭園における「水の静けさ」を感じさせる要素の1つです。

植物

木や苔、竹や花などの植物は日本庭園を造るにあたって重要な要素です。日本の四季を楽しめるように、桜や紅葉などの植物が植えられています。さらに松や梅、ツツジやハナミズキ、なども日本庭園でよく見られます。

砂・砂利・石

砂や砂利、石は、うまく組み合わせて全体のバランスを整えます。「枯山水」では、水を使わずに石や砂が水の流れを表しているのが印象的です。砂に描かれた波模様や渦巻きは、水の流れや海の波を表現しています。波紋は、禅の教えにおける無常や循環を意味しています。 渦巻きは、川や海、砂の白さは、純粋さや無常など禅の考えを象徴することが多いです。庭全体に精神的な意味合いを持たせるのに重要な要素となっています。

池・滝・小川

日本庭園における池、滝、小川は、自然の美しさや動きを表現するために大切な水の要素です。水の要素を加えることで、庭に静けさと動きを与えます。視覚的そして音的にも楽しめるのが特徴です。池は庭の中心となり、自然の景観を反映する鏡のような役割も果たします。池に浮かぶ蓮や鯉、池の中の小島や橋などによって美しい風景が造られるのです。滝は静けさの中にダイナミックな活力を与えます。また、滝には浄化作用があるとされており、禅の庭や宗教庭園においては、心を清める象徴としても使われます。

橋・島

日本庭園におけるは、庭全体の動線をつなぐ役割を果たします。橋の形状や材質は庭のテーマによって異なりますが、木製や石造り、アーチ型や直線型のものなどです。視覚的に美しく、庭の中に柔らかな動きやリズムを与えます。島は、池の中に「出島」や「中島」が造られることがあります。出島は景観に奥行きを出すため、中島は仙人が住むと言われる神仙蓬莱島や鶴亀をイメージした、鶴島・亀島として造られることが多いです。

日本庭園の水回り設備である水竹の役割

日本庭園において、水竹は水回り設備の1つとして重要な役割を果たしています。日本庭園における水竹の役割と機能について見ていきましょう。

水竹(water bamboo)

水竹は、竹を用いて水の流れを調整する、小さな日本庭園に適した水回りの設備です。竹の自然な曲線と素材感が、庭園の美しさを引き立てるだけでなく、水の音を奏でることで庭園に静謐な雰囲気を醸し出します。また、水竹は水の流れを制御することで池の水位を一定に保ち、庭園内の生態系のバランスを保つのが特徴。日本庭園の水竹には、竹筒で音を奏でる「鹿威し」、水源から水鉢に水を導く「筧」などがあります。鹿威しは、水の重みで竹が動き、石に当たることでカコーンという音がする装置です。筧は手水鉢に水を導く装置を指しています。

茶庭について

茶庭は、日本文化である茶道を楽しむための庭園です。豊臣秀吉の側近である茶人・千利休が小さな茶室で茶会をする「わび」文化を確立しました。経年劣化を美しく捉える「わび」の考え方により、茶庭は一般的に控えめで豪華な装飾は避けられ、自然の景観を意識した簡素な作りになっています。 俗世から茶室へと清浄な空間に入る前に、「心を清める」場という意味も持ち合わせています。茶庭には、蹲踞や飛び石、敷石などが要素として取り入れられているのが特徴です。茶庭を観賞する際には、庭園全体を通して景色や配置された燈籠などの石造品、木々や苔など、日常では感じることのできない美しさを感じましょう。 

▼日本の茶道について知りたい人はこちら

日本の茶道を徹底解説!知っておきたいお点前5ステップ

まとめ|日本庭園の奥ゆかしい魅力に触れよう

日本庭園は、自然の中に美しさと調和を追求した空間です。日本庭園や茶庭には「わびさび」の精神や、自然と人の心のつながりが深く関わっています。静かな景観以上に、その場にいる人々に穏やかな時間と深い思索を与えてくれる特別な空間です。都会の喧騒を忘れ、静かなひとときを味わいたい人や、日常から離れて心を休みたい人にとって、日本庭園は最高の目的地となるでしょう。ぜひ、日本旅行の際には、奥ゆかしい日本庭園の世界を堪能してみてください。

Writer

北海道から沖縄まで、国内各地のリアルな観光情報を発信中。
穴場スポットやアクティビティをはじめ、その土地の文化・歴史・グルメなどの魅力を、地元ライターならではの視点でお伝えします。

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