3月に入ってゲレンデの気温も高くなりすっかり春スキーと言われる季節になってきましたね。
春の穏やかな気候の中でのスノーボードはまた格別ですよね。
スノーボードを大好きな方たちは雪山がいつまでオープンしているのかは馴染みがあることと思いますが、スノーボードを最近始めた初心者の方などはスノーボードのシーズンがいつからいつまでなのかもなかなかイメージできませんよね。
実はゲレンデって春先までオープンしているんです!
俗にいう春スキー、春スノーボード(以下、春スキーと省略)はハイシーズンとはまた違った楽しみがたくさんあります。
そこで今回は春スキーにおいて大切なことをお伝えしていこうと思います。
春スキーって?
シーズン
ウィンタースポーツ、ことスキーやスノーボードは俗にいうシーズンスポーツです。
でもなかなかいつからいつまでがシーズンなのか明確に理解している方もけっして多くはないですよね。
実はスノーボードはシーズンインは早いところで10月から始まるんです。
「え?まだ肌寒くなったばかりじゃん」
10月だとまだ肌寒くなったばかりだと思いますよね。
そこは人工降雪機を用いながら短いコースを開いているのです。
そしてシーズンアウトですが、こちらは一般的には3月後半をイメージされますよね。
なんと長く営業するところで5月のゴールデンウィーク頃までオープンしているんです!
とても長いですよね。
そしてこのくらいの季節になると気温ももちろん高くなるんです。
一般的には3月後半から5月くらいを毎年「春スキー」なんて呼称しています。
もちろん気温差があるので(特に19-20シーズンは暖冬でしたので…)一概には言えませんが、ざっくりとこのような期間が総称してシーズンと呼ばれています。
気温
春スキーですが、何がハイシーズンと違うというとズバリ気温です。
気温が高いと雪が溶けやすい、もしくは溶けている状態になります。
後ほど記事内にでもお伝えしますが、溶けた雪はとにかく滑る感覚がいつものふわふわな雪の上とは全く違います。
スノーボードは特に屋外での自然遊びなのでゲレンデのコンディションが変わることはそのまま滑り方(ライディング)に直結していきます。
またコースも地形が変わってくるので同じゲレンデでもハイシーズンと春先では遊び方も変わってきます。
もちろんスノーボードにおいて大切な道具の選び方も大きく変わってきます。
雪質
春スキーの大きな特徴として気温の高さからの雪解けを挙げました。
雪が解けることによりシャバシャバとした水っ気のある雪に変わります。
「想像してみてください、水の上を滑るのと、カリカリな氷の上を滑るのとどちらが地面の抵抗を受けやすいと思いますか?」
その通りです。
水の上を滑るほうが抵抗が出やすいです。
抵抗が出やすいということは速度が出にくいということ。
春雪では速度がでないということが大きな特徴です。
更に想像してみてください。
「ふわふわな雪とシャバシャバな雪、同じ程度の大きさの二つに棒をさしたらどちらが刺さりやすいと思いますか?」
その通りです。シャバシャバな雪のほうがさっくりと刺さりますよね。
水っ気がある雪ほど密度が低いので物が刺さったり固定しづらくなります。
つまりスノーボードが刺さりづらいです。
春スキーはエッジ(ボードの側面の刃にあたる部分)を立てるのが難しいといわれる理由がここにあるんです。
春スキーを楽しむために
ここまで読んで「春スキーって難しいのか~」って思った人はご安心ください。きちんと準備をすれば春スキーも誰でも楽しめるんですよ。
服装
春スキーは気温が高いと何度も触れていますがまずは服装選びがとっても大切です。
いつものごとくスノーボードウェアを着て行こうとしていませんか?
とてもじゃないけれど暑くてつらくなってしまいます。
雪が解けて湿度も高い中でウェアーなんて着たら…想像できますよね。
春スキーではしばしばパーカーや厚手のシャツなどで滑っている方が大半です。
うまい方ほど私服っぽい着こなしでおしゃれですよね。
ただ少し待っていただきたいのが、初心者の方などは綿のパーカーなどは控えてくださいね。
なぜなら溶けた雪なので転んだらびしょびしょになってしまいます。
おすすめは撥水性能のあるパーカーなどがいいですね。
各種スノーボードブランドから発売されていたりしますよ。
ただ、スノーボードにあまり出向かない人には少し高かったり感じますよね。
私も学生時代はアパレルにお金を使うのを金額的にためらったりすることもありました。
そんな方は薄手のマウンテンパーカーなどでも問題ないですよ。
値段もそこそこで街着にも使えますしね。
ワックス
服装も決まったところでいざゲレンデへ。
その前にボードにワックスを塗りましたか?
春スキーは皆さんが創造しているよりも板が滑りません。
せっかく滑りに行ってもスピードが乗らないからいまいち楽しめないなんてことになったら悲しいですよね。
春スキーに行く前はホットワックスを塗る。
これ大事です。
ホットワックスの中には外気温=雪質に合わせたワックスが販売されているのでぜひ使ってみてくださいね。
圧倒的に滑りが違いますよ。
特にキッカーやジブアイテムに入ろうかなって方は絶対に塗ってください。
スピードの出ていない状態でアイテムに入るのは大怪我のもとです。
スピードの出ている状態で転ぶとケガをするイメージがありますが、ゲレンデはスピードが出ているほど衝撃が斜面に逃げていくので必ずスピードが出る状態にボードを保ってあげてくださいね。
せっかくの楽しい時間が台無しにならないように気をつけましょう。
ホットワックスがないよって方はスプレータイプでも代用できるので必ずボードをきれいにしてあげてくださいね。
ライディング
グラトリ
準備ができたらいざゲレンデへ!
実は春スキーの雪質はグラウンドトリック(グラトリ)の練習に最適なんですよ。
理由は簡単、エッジが刺さりにくいからです。
スピンの練習などにはもってこいですね。
普段は怖い逆エッジもシャバ雪なら心配なし。
ターン
春スキーではターンの感覚がいつもと違います。
エッジが刺さらない分ターンを深くするのが難しいのです。
そんな状態でターンができるようになったらどんな場面でもターンが上手になること間違いなし。
左に右に、広く狭く、いつもとの違いを感じながらゲレンデ全体を使ってターンしてみてくださいね。
最初は感覚の違いに驚くとおもいますが、帰るころには上達を実感できているはず。
うまくなりたい人はいつもと違う感覚で滑るのは本当に大事です。
地形遊び
春は雪解けの季節、いつも見慣れたゲレンデも雪が解けて、いつもと違う雪質に慣れたころには地形が変わっていることに気づきます。
いつもと違う雪のうえではむき出しの地面を避けて滑ったり、斜面を上がるのにいつもより多めに助走を取ってみたり、いつもと違う感覚をどんどん味わってください。
スノーボードは体験や経験が増えれば増えるほど遊び方の幅も広がるのでいろん場所をいろんな滑り方で試してみてください。
まとめ
本記事では春スキーについてお伝えしましたが、まだまだ語り足りないことがたくさんあります。
本記事で触れたことは最低限抑えておけば春スキーで困ることはないので春スキーを楽しむ場面がきたら見返してみてくださいね。
なかでもケガをしないため、楽しむためにも
- ホットワックスを塗ること(チューンナップを行う)
- 暑くならないように体温調節可能な服を用意(撥水生地のパーカーなど)
この2点は大切なので必ず抑えてくださいね。
それではよい春スキー、春スノーボードライフをお送りしてくださいね。
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