スノーボード

突撃取材!日本最大級の痛板Off会(ゲレンデジャック)が予想以上にすごかった

突撃取材!日本最大級の痛板Off会(ゲレンデジャック)が予想以上にすごかったの画像
12,048 views 2018-4-6 UPDATE

皆様は痛板というのをご存知だろうか?

痛板とは、アニメやゲームのキャラクターで装飾されたスノーボード(スキー)の板をさし、昨今のアニメブームを追い風に国内外問わず一部のアニメファンからも注目されている新しいスキー・スノーボードの楽しみ方の一つだ。
とはいえ、ゲレンデでは見かけることは少なく、身の回りにも痛板愛好家は少ないのではないだろうか?
実際にネット検索をして見ても、多くの情報には得られない状況だ。
そんな中、痛板コミュニティの運営者と繋がりをもつことができ、コミュニティのoff会を取材することに成功した。

今回の記事では、密かに注目を集める痛板の魅力と、痛板愛好家が集まる謎のイベント(ゲレンデシャック)についてご紹介していこう。

  〜TAIVASオリジナルアイテム展開中〜

日本痛板協会とは

日本最大級の痛板コミュニティが日本痛板協会(Japan Ita Board Association 以降:JIBA)だ。
JIBAは痛板愛好家が集まるコミュニティであり、スノーボードサークルやスノーボードチームといった類の組織では無い。
そのため、入会規則や入会条件などの細かい規約等は存在しない。
入会条件は、『痛板が好きなこと』それだけだ。

参加者は日本全国にいるのだが、主に関東や関西方面に多く、以降で紹介するoff会(ゲレンデジャック)以外でも、コミュニティ内で仲良くなったメンバーで個別に集まることもあるようだ。
職種や年齢、出身地もバラバラなので、交友関係を広げたい方にはメリットが多いコミュニティなのではないだろうか。

 

ゲレンデジャックとは

JIBAが主催するoff会の名称がゲレンデジャック(以降:GJ)だ。
年に2回開催され、2017−18シーズンではゲレンデジャック8とゲレンデジャック8.5が開催された。
両方とも日本各地から大勢の参加者が集まり、協賛企業も運営をサポートする程の人気イベントとなっている。

長野県白馬村のゲレンデで開催される事が多く、時期に関しては1月と3月に開催される。
※開催場所と開催時期については変動する可能性があるので、参加したい方は事前に確認することをお忘れなく

GJではプレゼントが当たるミニゲームが開催されたり、声優さんやプロスノーボーダーがゲストで訪れたりと、とても無料で参加できるイベントとは思えない程のお得な内容になっている。
『入場料くらい取った方が良いのでは無いか?』と見ているこちら側が心配になってしまう程サービス満点のイベントなので、少しでも興味があれば軽い気持ちで参加することをオススメする。

ゲレンデジャック8.5の一コマ

会場設営の一コマ、有志の運営メンバーがテント張りから、音響機器の設置など会場を作り上げていく

設営2

 

痛板を立てかけるラックの設置も行う

設営ラック

 

痛板のキャラクターとお揃いのコスプレ

DSC07727

 

女性の参加者も多い

DSC07737

 

レストハウス内の物販コーナーではカードゲームに興じるメンバーも

DSC07749

 

痛板トークに花が咲く

DSC07739

 

イベントブース近くには、痛板の展示スペースが設置される。素人が作ったとは思えないクオリティーだ

DSC07724DSC07714痛板

 

 

充実のオリジナルアイテムは物販コーナーで購入することもできる。イベントに参加できない方は運営者に問い合わせ直接購入することも可能だ

IMG_0080IMG_0079

オリジナル板IMG_0078

 

 

こんな方にオススメ

『アニメが好き・ゲームが好き』『スノーボード・スキーが好き』『同じ趣味をもつ方と交流を持ちたい』『とにかくワイワイ楽しく滑りたい』どれか一つでも当てはまれば、今すぐにでもJIBAに参加することをオススメする。

正直な話、取材をするまでは、『陰気臭く・地味な集まり』を想像していた(関係者のみなさま、本当にごめんなさい、猛反省しております)
しかし、そのステレオタイプなイメージは一瞬で吹き飛んだ。皆とても陽気で明るくフレンドリーなので、参加していて本当に楽しかった。

このようなコミュニティのoff会に一人で参加するのは気がひけるという方もいるだろうが、主催者曰く、『一人で参加する方も大勢います。事前にJIBAメンバーにTwitterなどで交流を持っておくと、すぐに会話に入れるので安心して参加できますよ』とのこと。

最初は人見知りしてしまうかも知れないが、『えいやぁ!』と一歩を踏み出してしまえば、あとは思う存分コミュニティを楽しむことができるだろう。

ちなみに、GJに参加する場合は、スノーボード・スキー問わず『一人で中級者レベルの斜面をおりられるレベル』にはなっておこう。
『初心者お断り』ではないものの、GJはゲレンデで滑るイベントなので、人並みくらいには滑れた方がストレスなくイベントを楽しむことが出来るだろう。
特に、日に2〜3回行われる『集団滑走』はGJならではの爽快感がある。
中級斜面を滑ることができれば十分なので、心配なら事前にスクール等で自身の滑走技術をレベルアップしておいた方が良いだろう。

※しつこいようだが、初心者お断りではない。『スノボできないけどGJには行きたい』という方も大歓迎だ

 

運営者へ質問

以降、気になる質問を主催者側にぶつけて見たので、会話形式でご確認いただこう。

 

乾:参加者が多いですね。実際のメンバーは大体何人くらいですか?
JIBA:off会なので細かくは管理していないのですが、コアに参加しているのは300人くらいかと思います。

 

乾:JIBAはサークルやチームではなくoff会との事ですが、どのように運営しているのでしょうか?
JIBA:有志のメンバーが20名ほどおりまして、そのメンバーを中心に運営しています。イベント当日はもとより、イベントの企画や調整、協賛企業への連絡やオリジナルグッズの作製とう幅広く対応しています。

 

乾:それでは、主催者側も大変ですね。イベント運営を行う際には相当な仕事量になりそうですね。
JIBA:そうですねw 相当な仕事量と思います。
でも、運営側のメンバーはイベントを企画したり、運営したりすることを楽しみながらやっていますよ。基本的にJIBAはoff会なので、強制力とかはないんです、ただ『好きだからやっている』という考えなので、『これ以上運営側としてやっていけない』という場合は自由にぬけて頂けます。運営側は、本当に痛板が好きじゃないとやっていけないので。
ですが、イベントの内容であったりオリジナルアイテムの制作などは運営側の意向が強く反映されますし、運営側が作りたい・やりたいように活動しているので、運営側メンバーこそJIBAの活動を楽しんでいるみたいですね。だって自分たちがやりたいイベントを作り上げているだけですからね。準備や作業など時間と体力はかかりますが、それ以上に充実感があるみたいですよ。

 

乾:みなさん本当にJIBAの活動が好きなんですね。JIBAでは色々なオリジナルアイテムを制作しているようですが、企画やデザインなんかも運営側でやっているのでしょうか?
JIBA:はい、大体は運営側で企画して、協力してくれる企業様にコンタクトとって、交渉して。みたいなことをしています。もう、ここまでくると、一般企業の業務と同じくらいの仕事量になりますよw
御協力頂いているのは国内の一流企業様で、オリジナルのワックスや板(スキー・スノーボード)の他に、ゴーグルやステッカーなども制作しています。

 

乾:物販ブースを見て驚きました。『これが、この価格!?』って思いましたよ。オリジナルのスキーとかスノーボードも国内メーカー製なんですよね?
JIBA:そうですね、手前味噌にはなりますが、高品質で性能も申し分ないですよ。協賛企業様のお陰で抑えめな価格で作る事ができました。

 

乾:ちなみにこのキャラクターはオリジナルですか?
JIBA:はい、絵師と呼ばれるイラストレーターの方に作っていただきました。JIBAでしか出会えないレアキャラですよw ちなみに、JIBAオリジナルキャラクターは個人利用に限り著作権フリーで使用頂けますので、データが欲しい方は我々までご連絡ください。

 

乾:すごい、、、オリジナルキャラクターにオリジナルアイテム、行動力と企画力を掛け持つ運営陣。会社にしたら相当良い業績残せそうですね。
JIBA:ありがとうございますw とはいえ、オリジナルアイテムはほぼ原価で販売しているんですよ。物販で利益をとってしまうとoff会の趣旨と違ってきてしまいますし、個人活動として我々が欲しいものを作っているだけで、営利目的で企画販売している訳ではないので。
中間管理費や人件費などは完全に度外視していますので、もし企業としてこれらの活動をしようとすると、完全に赤字ですねw

 

乾:今日100枚近い痛板を拝見しましたが、みなさんどのように痛板を制作しているのでしょうか?
JIBA:PhotoshopやGIMPなどの画像処理ソフトを用いてステッカー用のデータを作ります。そのデータを業者に送り、印刷してもらうか、自宅のプリンターで印刷するかですね。その後は板の汚れを落として、キレイにステッカーを貼れば完成です。業者によってはデータの作成から、板への貼り付けまで行ってくれるところもありますよ。
協賛してくれている、A-maxという業者は痛板愛好家の中では有名で、JIBAのメンバーもお世話になっています。

 

乾:痛板のデザインを考えるときに注意することはありますか?
JIBA:やはり著作権でしょうね。一応任意にはなるのですが、著作権に引っかかりそうな場合は制作元に連絡しキャラクターの使用許可を各自でとるようにしています。ネットを利用すれば、著作権を無視した画像データが簡単に入手できますが、その辺のリテラシーは守っていきたいですね。

 

乾:JIBAやゲレンデシャックに興味があり、参加してみたいという方に向けてなにかアドバイス頂けますか?
JIBA:まずは、Twitter等でJIBAのメンバーにコンタクトをとってみてください。もしくは、JIBAやゲレンデジャック関連のTweetをフォローするのでも良いですね。ゲレンデジャックに参加しなくても、メンバーと事前に交流することができますので。あとは、自作で痛板を作ってみて、SNSにアップしてしまうのも良いかも知れません。その時点で貴方はJIBAのメンバーですw

 

乾:質問は尽きないのですが、この辺で一旦終わりにしたいと思います。本日はありがとうございました。
JIBA:こちらこそ、ありがとうございました。

 

今回の記事を読んで、痛板に興味を持って頂いたら、JIBA(日本痛板協会)の公式ホームページをチェックしてみよう。

また、公式Twitterアカウントでは最新のJIBA情報を確認する事ができる。こちらも要チェックだ。

Twittrt 公式アカウント

Writer
乾 海老雄
乾 海老雄 チーフライター

元スノーボードインストラクターのIT系Webライター

長野や北海道、マウントフッド(アメリカ)、ウィスラー(カナダ)等
様々なスキーリゾートを転々とした後、東京に落ち着く。
現在はWeb制作を行う傍ら、スノーボード系のライティングを行う日々。
妻と娘の3人家族の35歳。

関連記事

Most Popular

Tag

more

Recommend

Link

  • link

ページトップへ戻る