Gを操りながら非日常的なスピードの中でカービングをキメたり、キッカーで浮遊感を感じながら爽快に宙を舞ったり、スリルを楽しみながらスタイリッシュにアイテムをコスったり、バフバフのスプレーを上げながら別次元の気持ちよさを味わったり……、スノーボードの魅力にドップリと浸かっているアナタ。
雪が解け、ゲレンデがクローズした今、スノーボーダーには逃れられない“オフシーズン”をどう過ごしていますか?
どんなに早期にオープンするゲレンデでシーズンインし、春の残雪の山を上ってシーズンラストまで粘ったとしても、日本にいる以上、1年間の約半分は自然の雪上でスノーボードができない“オフ”となります。
「ならば、いっそう海外へ! 日本とは季節が真逆の南半球まで飛べばいい!! 」……なんて、それは多くの人にとって、ハードルの高い非現実的な話でしょう。
そこで今回は、できるだけスノーボードへのモチベーションを保ったまま、この長いオフの期間を有意義に過ごすべく、チェックしてもらいたいオススメの過ごし方をご紹介しようと思います。
Contents
夏でもスノーボードができる施設!
屋内施設
まず、夏でもひんやりした空間で、パークスキルを磨けるのが屋内ゲレンデ。
大体が全長60~90m、幅30~45mというコンパクトな範囲ではありますが、人工雪を使用してハーフパイプやキッカー、ジブアイテムなどを整備し、1年中パークスキルを磨くのにもってこいの“道場”と言えるでしょう。
雪のない街中でも、一歩中へ入ればいつでも真冬へと戻れます。
山梨県にあるカムイみさかに関しては、クオリティの高いハーフパイプが有名で、オリンピック選手も練習に使用するほど。もちろん、ビギナーでも楽しめるイージーなアイテムも設置されているので、あらゆるレベルの人にオススメです。
室内で腕を磨き、世界トップクラスにまで上り詰めたライダーもいます。
日本のように雪山があまりないイギリスでは、屋内施設に通ってスノーボードを楽しむ人がとても多いのですが、BURTON RAIL DAYSの初代チャンピオンであり、ソチオリンピックのスロープスタイルにも出場したイギリス人のJamie NIchols(ジェイミー・ニコルズ)は、屋内施設をホームに腕を磨いたことは有名です。
各施設でライダーによるキャンプやスクール、大会なども定期的に行われているので、チェック!
カムイみさか
Access : 〒406-0813 山梨県笛吹市御坂町上黒駒5321-1
TEL:055-264-2614
credit : misaka.kamuisp.com/
スノーヴァ溝口-R246
Access : 〒213-0033 神奈川県川崎市高津区下作延5-28-1
TEL : 044-844-1181
credit : www.snova246.com/
スノーヴァ新横浜
Access : 横浜市鶴見区梶山1-2-43
TEL : 045-570-4141
credit : www.snovashinyoko.co.jp
スノーヴァ羽鳥
Access : 岐阜県羽島市福寿町間島1518
TEL : 058-394-0251
credit : www.snvh.co.jp
マットジャンプ
ここ数年、独自のエアマットを着地に使用したジャンプ練習施設が全国で続々とオープンし、注目されています。
世界の舞台で輝かしい成績を残し続けるあの角野友基が、KINGSでジャンプの腕を磨いたことは有名な話です。
多くの施設でジャンプのアプローチには滑走性能の高い「サマースノー」と呼ばれる人工芝を使用し、限りなくゲレンデのキッカーに近い感覚で練習できるように工夫されています。ランディングはふわふわのエアマットなので、初心者からプロまで、新しいトリックに挑戦したり、技を磨くにはもってこいでしょう。
ただ、あくまでもジャンプの練習施設になるので、パークジャンプのスキルを磨きたい人以外は、あまり縁がないかもしれません。
神戸キングス
Access : 兵庫県神戸市兵庫区鳥原町字ヌク谷一番地
TEL : 078-579-6110
credit : www.snvh.co.jp
千葉キングス
Access : 千葉県市原市中高根1339-20
TEL : 0436-50-3088
credit : www.chibakings.com
富山キングス
Access : 富山県中新川郡立山町芦峅寺31
TEL : 076-482-1130
credit : www.toyama-kings.com
小布施クエスト
Access : 長野県上高井郡小布施町大字雁田字蟹沢1145-1
TEL : 026-214-6520
credit : www.obusequest.com
埼玉クエスト
Access : 埼玉県比企郡嵐山町大字古里1180-1
TEL : 0493-59-9330
credit : www.saitamaquest.net
エアージャム広島
Access : 広島県北広島町大朝820
TEL : 080-1923-0028
バッグジャンプ東日本
Access : 群馬県利根郡片品村大字東小川字大久保 4648
TEL : 0278-25-3194
ウォータージャンプ
マットジャンプが注目される以前から、シーズンオフのジャンプ練習施設として利用されていたのがウォータージャンプ。
全国的に施設数も多いので、通いやすい場所にあるかもしれません。
ウォータージャンプの着地はプールになっているので、なんといっても他では味わえない爽快感や清涼感が楽しめます。
ランディングでケガのリスクが少なく、ジャンプ台のサイズもレベルに合わせて大小選べるので、ビギナーにもオススメです。合わせてジブアイテムの練習ができる施設も多いようなので、ジバーにも向いています。
ウォータージャンプは雪上のキッカーではジャンプをしないという人でも、純粋に夏のレジャーとしてアクティビティ感覚で楽しめるので、スノーボードのオフトレと力まず、アトラクション感覚で楽しめるでしょう。
西武園ゆうえんちS-air
Access : 〒359-1145 埼玉県所沢市山口2964
TEL : 04-2923-1119
credit : waterjump.biz
ウォータージャンプ K-air
Access : 〒511-0864 三重県桑名市西方2411
TEL : 0594-25-1112
credit : www.waterjump.biz
大阪ウォータージャンプO-air
Access : 〒574-0012 大阪府大東市大字龍間1981-11
TEL : 072-869-1115
credit : www.waterjump.biz
仙台泉ガタケ
Access : 宮城県仙台市泉区福岡字岳山9-8
TEL : 080-1679-4928
ウォー タージャンプ 宮城KAWASAKI FREESTYLE ZONE
Access : 宮城県柴田郡川崎町今宿字立野北原43-1
TEL : 022-485-1516
若杉高原エアフィールド
Access : 〒667-0323 兵庫県養父市大屋町若杉99-2
TEL : 079-669-1576
ゲレンデパークセラ
Access : 〒729-3306 広島県世羅郡世羅町大字青近623
TEL : 0847-51-2400
八幡高原エアフィールド191
Access : 〒731-2552 広島県山県郡北広島町やわたハイランド191リゾート内
TEL : 080-1636-8116
サマーゲレンデ
グリーンシーズンのゲレンデは、夏登山やゴルフ場、自然園、キャンプ場などとさまざまに姿を変えて営業していたりしますが、コースの斜面に人口マットを敷き詰めて、サマーゲレンデとしてオープンしている施設もあります。
これまでに紹介してきた施設では、ジャンプやジビングなどのパークスキルを集中的に磨くことができますが、広く開放的な自然をフィールドに、滑りの感覚を楽しむにはサマーゲレンが一番! 冬のそれと比べれば、狭く短いコースになるので、スピード感も違いますが、夏でも気持ちよくターンやフリーライディングを楽しむことができます。
なかにはコース内にアイテムを設置している施設もあるのでパークライディングのための練習をすることも可能です。
ちなみにウィングヒルズ白鳥リゾートは、全長1,000m、最大幅30mというビッグバーンで、世界最長のサマーゲレンデとしてギネス認定もされています。
もしかしたら冬に滑っていたゲレンデも、オフはサマーゲレンデとなっているかもしれません。
夏と冬の景色の違いを感じて滑ってみるのも、面白いと思いませんか?
鹿島槍スポーツヴィレッジ
Access : 〒398-0001 長野県大町市平鹿島槍黒沢高原
TEL : 0261-23-1231
credit : www.waterjump.biz
丸沼高原
Access : 〒378-0414 群馬県利根郡片品村東小川4658-58
TEL : 0278-58-2211
ふじてんリゾート
Access : 山梨県南都留郡鳴沢村字富士山8545-1
TEL : 0555-85-2000
ガーラ湯沢
Access : 〒949-6101 新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢字茅平1039-2
TEL : 025-785-6543
ウイングヒルズ白鳥
Access : 〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白峠山1-1
TEL : 0575-86-3518
アップかんなべ
Access : 〒669-5372 兵庫県豊岡市日高町栗栖野739-1
TEL : 0796-45-0055
スケートボード
スノーボードが、スケートとサーフィンのDNAを受け継いで発展してきたいうことは、よくご存知だと思います。特に90年代前半、スノーボードが爆発的に流行したニュースクール時代、スケートカルチャーはかなり強い影響力を与えました。
そう、スケートボードとスノーボードは、切っても切り離せない関係なのです。
そして、雪がなくても、波がなくても遊べるスケートボードは、オフの時季にトライするにはもってこい!
多彩なジャンル
単にスケートボードと言っても、様々なジャンルがあります。
大きく分けると、ランプやボウルなどのR系アイテム・ストリート・ロンスケでのダウンヒルクルージングです。スノーボードで言うと、それぞれハーフパイプ、グラトリ&ジブ、パウダー&フリーライディングといったところでしょう。
今回はそれぞれの細かい説明は省きますが、スケートに乗ることで共通して身に付くスキルがあります。
それは、“板に乗れる”ようになる、ということです。
板に乗るとは
もちろん誰もが板に乗ってスノーボードをしているはずですが、バインディングで両足とボードを固定しているスノーボードでは、本当の意味で板に乗れていなくとも、誤魔化しが効きます。
しかし、バインディングなしでボードを操作しなければいけないスケートボードにおいては、通用しません。
板の正しい位置に乗れていないと、すぐさまにバランスを崩すことに……
スケート初心者にとっては、両足が固定されていないことの不安定感や、フィールドがコンクリートやアスファルトということへの恐怖感は必ずつきまとうでしょう。
しかし、もっとも気軽にはじめられて、いつでもどこでも練習できて、なおかつ確実にスノーボードの上達につながるはスケートボード。
もしオフシーズンに雪に恋いこがれながら何もしていないのであれば、ぜひ始めてみては?
参考記事
知っていて損はない。スケボーデッキの基本知識と海外ブランド14選。
#スケートボードで使う道具サーフィン
3Sカルチャーのひとつ、サーフィン。
3つなかでもっとも幅広い世代の人が楽しんでいるのが、サーフィンではないでしょうか。40代以上のスノーボーダーには、サーフィンを先に始めたという人も少なくないはず。
イメージ的には海=夏と思いがちですが、海水浴とは違い、サーフィンはその気になれば一年中楽しめます。生粋のサーファーは、夏以外のほうがよく海に入ったりするのです。
サーフィンのいいところは、サーフボードとウェットスーツなど必要なものを揃えてしまえば、リフト券などの費用をいっさいかけずに、波さえあればいつでもタダで海で遊べる点です。ただ、スノーボードに比べると、圧倒的に始めてから波に乗れるようになるまでのハードルが高いのも事実。プロスノーボーダーでさえ、「サーフィンを始めてから最初の3年間は苦痛だった……」なんて声も。
最初からすぐにターンできるようになるなんて思って始めたら、イタい目に遭うでしょう。
まずは、サーフィンで波に乗ることは、想像以上に難しいということをしっかり頭の片隅に置いておきましょう。
オススメはロングボード
まったく初めてサーフィンに挑戦するならば、まずはロングボードがオススメです。
ロングボードとは、一般的に長さ9フィート(2.7m)以上のサーフボードで、長くて浮力があるためパドリングやテイクオフがしやすく、多くの人は数時間でボードに乗れるようになります。
せっかく海まで足を運んでさんざん努力したあげく、まったくボードに立てないよりも、まずはロングで波に乗る感覚と楽しさを味わったほうが得策ですよね。
近頃は“スノーサーフ”という言葉もよく耳にすると思いますが、サーフィンでのラインどりは、パウダーでの滑りにも通ずる部分があります。
もちろん、先程も述べたように、波をサーフボードで乗りこなせるようになるには、それ相応の時間と努力が必要です。しかし、オフはオフの楽しみとしてサーフィンを取り入れて遊んでいるうちに、スノーボードの滑りや遊びのアイディアが広がっていくことは、間違いないでしょう。
サーフボード選びの参考に
サーフボードの選び方と有名サーフブランド14選
#サーフィンで使う道具以上、オフにオススメしたい6つの過ごし方を紹介しましたが、いかがでしたか?
「よし!今度の週末はダラダラ過ごすのではなく、スノーボードにつながる遊びを満喫しに出かけてみよう!」なんて思ってもらえたら最高です。
ここに紹介した以外にも、それぞれに様々なオフの過ごし方があると思いますが、どうぜ半年もあるこのオフシーズン、思い切り楽しんで次の冬に繋げましょう!
白馬でスノーボードショップを営む、元スノーボード誌編集者のフリーライター。
田舎ライフをマイペースに満喫しながら、とことん遊びを追求しています。
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