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自然の中でリラックス!日本人が勧める巡礼路BEST5|見どころや必要な心構えを解説

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108 views 2024-8-23 UPDATE

日本の巡礼は、現代においても精神的な修行や自己探求の旅としての意義が強く、とくに内面的な変容を求める人々から注目を集めています。

この記事では、日本人から高い評価を得ている、旅行客におすすめの巡礼路を5つセレクトいたしました。

自然の中で自分を見つめ直し、リラックスしたい」という方にぴったりの観光地なので、ぜひチェックしてみてください。

日本における「巡礼」とは

日本の巡礼

世界では、イスラム教の「メッカ巡礼」や、キリスト教の「サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼」などの巡礼路が有名です。

これらは大規模な集団巡礼であり、宗教的なコミュニティとのつながりを強化し、最終的に聖地へ到達することを目的にしています。

一方日本の巡礼は、個人修行や精神の浄化・願掛けなどが動機であり、目的地へ到達することよりも道中のプロセスを重視するのが特徴です。

そのため日本の巡礼路は、山岳信仰や自然崇拝の要素が強く、自然との調和が重視されています。

自然豊かな山間部や田園風景の中を歩くことが多いので、トレッキングに必要な持ち物を用意しておけると安心です。

  • 軽量かつ吸湿発汗性のある動きやすい服装
  • 履き慣れたハイキングブーツ
  • ウォーターボトル
  • 巡礼ルートが把握できるガイドブック
  • 日焼け止めや虫よけ・鈴・レインコート
  • ドライフルーツやエナジーバーなどの非常食
  • 消毒液・絆創膏・鎮痛剤などの必需品
  • 現金(電子決済ができない場所もある)
  • 反省や所感を書き留めるための巡礼日記

本格的に巡礼をおこなう場合は伝統的な衣装に身を包む必要がありますが、観光目的で楽しむなら一般的なトレッキング・ハイキングスタイルで問題ありません

現地人がおすすめする日本の巡礼路BEST5

日本国内における伝統的な巡礼路は、数百カ所存在しており、それぞれルートの長さやトレッキングレベルが異なるため注意が必要です。

ここからは、日本人がおすすめする巡礼路を5つ紹介していきます。

とくに人気の高い3つの巡礼路と、穴場の巡礼路を2つセレクトしましたので、ぜひ参考にしてください。

1位:熊野古道

熊野古道の画像

2004年にユネスコの世界遺産に指定された「熊野古道」は、日本国内だけでなく海外からも人気の巡礼路です。

現在ではスペインの「カミーノ・デ・サンティアゴ」と並ぶ、世界で2つしかない世界遺産指定の巡礼路として広く知られています。

熊野古道は、和歌山県を中心に、奈良県・三重県へとまたがる霊場であり、千年以上の歴史を持っているのが特徴です。

この巡礼路は「熊野三山」と呼ばれる、「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の3つの神社へと続いています。

サッカー日本代表のモチーフでもある「三足鳥」がシンボルです。

所在地 和歌山県・奈良県・三重県
公式HP 世界遺産 熊野古道伊勢路

心構えや注意点

熊野古道の巡礼ルートは大きく6つの道で構成されており、それぞれトレッキングレベルやルートの長さが異なります。

ルートによっては、険しい山岳地帯を数日にわたってトレッキングする必要もあるため、事前準備が欠かせません。

とくに「小辺路」は難易度が高いので、最初は比較的歩きやすい「中辺路」から挑戦するのがいいでしょう。

以下に中辺路の初心者向けルートを掲載しますので、ぜひ参考にしてください。

ルート 所要時間 特徴
大門坂~熊野那智大社 1時間程度 車や交通機関でアクセスしやすい
熊野那智大社と那智の滝が楽しめる
大日越え~湯の峰温泉 2時間程度 やや急な上り坂あり
熊野本宮大社と月見ヶ丘神社、鼻欠地蔵や湯の峰温泉が楽しめる

2位:四国八十八ヶ所

「四国八十八ヶ所」は、徳島・高知・愛媛・香川の四国全域にある、88の寺院をめぐる回遊型の巡礼路です。

仏教の「真言宗」に深く関わる歴史的な道であり、「弘法大師(空海)」が歩いた札所にお参りすることを目的としています。

この巡礼路は日本で「お遍路」と呼ばれており、巡礼者は白い巡礼衣をまとい、自然の美しさと信仰の融合を体験しながら旅をするのが特徴です。

主要な寺院では、読経や祈りなどの儀式もおこなわれ、精神的な体験が強調されます。

所在地 香川県善通寺市善通寺町1065-1(お問合せ先)
公式HP 四国遍路八十八ケ所

心構えや注意点

四国八十八ヶ所を観光する際は、快適な靴を用意し、天候の変化に備えることが重要です。

また一部険しいトレッキングルートも存在するため、体力的な準備も必要になるでしょう。

「お遍路」は歴史的・宗教的観点が強く、一般的な観光地とは異なる厳粛な場です。

祈りや作法を心に留め、ゴミの持ち帰りや静かな行動など、旅のマナーを守ることが求められます。

とくに寺院への訪問時には、地元の習慣やマナーを尊重し、礼儀正しく振る舞いましょう。

3位:お伊勢参り

「お伊勢参り」は、2,000年の歴史を持つ日本最古の神社「伊勢神宮」への巡礼路です。

天照大御神を祀る「内宮」と、豊受大御神を祀る「外宮」を巡礼することを目的にしており、江戸時代には全国から多くの人々が現世利益や観光を目的に訪れました。

お伊勢参りは、スピリチュアルトレッキングではなく、伊勢神宮の内宮・外宮をめぐるルートがメインです。

周辺の神社や観光地を楽しみながら回れるので、体力に自信が無い方でも挑戦しやすいでしょう。

自然豊かな神域を通じて、心身の浄化や精神的な安らぎを得られることから、観光客に人気のスポットです。

所在地 三重県伊勢市宇治館町1(伊勢神宮所在地)
公式HP 公社「伊勢市観光協会

心構えや注意点

お伊勢参りはまず外宮を参拝し、その後に内宮を訪れるのが古くからの習わしです。

橋を渡った先は観光地ではなく「神域」になるため、現地の作法を尊重し、日本の神々を敬う気持ちで参拝しましょう

細かい作法はたくさんありますが、鳥居前で一礼し、手水舎で手と口を清めてから参拝するのがベターです。

また、伊勢神宮は願い事をする場所ではないため、賽銭箱がないことにも留意しておきましょう。

4位:会津の三十三観音めぐり

 

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ここからは、国内外の観光客が比較的少ない、穴場の巡礼路を紹介していきます。

「会津の三十三観音めぐり」は、福島県会津地方に点在する33の観音堂をめぐる伝統的な巡礼です。

仏教における慈悲の女神である「観音様」を崇拝するこの巡礼は17世紀から続いており、一部の寺院は1,000年以上の歴史を持っています。

長い歴史がある一方で観光客にも親しみやすく、地元の文化や歴史を楽しみながら、心身の浄化を目指す旅として人気です。

自然豊かな風景と共に、リラックスした雰囲気の中で巡礼を体験できます。

所在地 福島県会津若松市
公式HP 日本遺産「会津の三十三観音めぐり

5位:秩父札所34観音霊場


「秩父札所34観音霊場」は、埼玉県秩父地方にある34の観音寺院に参拝する巡礼路で、「日本百観音遍路」の一部です。

各寺院は「札所」とも呼ばれており、地元の人からは「札所参り」として親しまれています。

13世紀に始まり、歴史的に意義のあるこの巡礼は、美しい自然の中を歩くハイキングコースとしても人気です。

全長約100kmのコースは、今日でも東京から簡単にアクセスできる巡礼地として親しまれており、筆者も実際に巡礼したことがあります。

所在地 埼玉県秩父市
公式HP 秩父札所

寺院や神聖な空間へ入るときの注意点

最後に、日本への旅行中でトラブルにならないための注意点を紹介していきます。

日本を訪れる際には、自国の宗教に敬意を払うのと同じように、日本の宗教観にも敬意を持つことを大切にしてください。

日本には神社や寺院など、多くの神聖な場所があります。

とくに巡礼路を観光に選ぶ場合は、伝統やマナーを守ることを意識しましょう。

  • 寺院に入る際はお辞儀をする
  • 肩や膝を露出した服装で訪れない
  • 華美な服装で訪れない
  • 静寂を守る(携帯はマナーモードに、小声で会話する)

また、建物の中に入る際に靴を脱ぐ・特定の儀式に従うなど、その場所が持つ精神的な価値を尊重し、現地のガイドラインを守ることが大切です。

まとめ

日本の巡礼は、行楽的な気持ちで出発した人も、豊かな自然の中で自分と向き合ううちに心が洗われ、いつしか信仰の世界に入っているという独特なものです。

また巡礼路は、現地の人々にとって深い意味を持つ神聖な場所です。

単なる観光地ではなく宗教的な体験の場でもあるため、礼儀やマナーを守り、現地の文化に敬意を払うことが大切になるでしょう。

Writer

北海道から沖縄まで、国内各地のリアルな観光情報を発信中。
穴場スポットやアクティビティをはじめ、その土地の文化・歴史・グルメなどの魅力を、地元ライターならではの視点でお伝えします。

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