日本に来たら一度は見たい！風情ある美しい棚田10選

棚田とは、山間部や傾斜地に作られた水田のことで、段々状に整備されているのが特徴です。

日本の農村文化の象徴である棚田は、世界に誇れる景観と言えるでしょう。

田植え時期の春や緑豊かな夏、黄金色に輝く秋など、訪れるごとに異なる景色を楽しめるのも魅力です。

本記事では、日本の棚田おすすめスポット10選をご紹介します。

日本の原風景である棚田を訪れ、自然と人の調和を感じながら心に残る思い出を作ってくださいね。

【山形県】四ヶ村

山形県大蔵村の四ヶ村の棚田は、東北随一の規模を誇る壮大な景観が魅力です。

約120ヘクタールにも及ぶ広大な面積に、およそ1900枚もの棚田が広がっています。

四ヶ村はとくに冬の景観が人気で、豪雪地帯ならではの大きな雪の階段のような景色は圧巻です。

毎年8月には「ほたる火」コンサートが開かれ、1,200本のほたる火とピアノ、オカリナの音色が織りなす幻想的な夜景も楽しめますよ。

【埼玉県】横瀬町寺坂

埼玉県秩父郡横瀬町にある寺坂棚田は縄文時代までさかのぼる長い歴史を持ち、約5.2ヘクタールの面積に大小250枚もの田んぼが広がっています。

なかでも田んぼに張られた水面に映り込む武甲山の姿は、写真愛好家からも人気です。

毎年7月には「寺坂棚田ホタルかがり火まつり」が開催され、夜の棚田に600個以上のかがり火が灯り、幻想的な空間を演出します。

西武鉄道横瀬駅から徒歩15分というアクセスの良さも魅力で、東京旅行の合間にも訪れられますよ。

【千葉県】大山千枚田

房総半島を代表する大山千枚田では、約3.2ヘクタールの急斜面に375枚の田んぼが階段状に並んでいます。

日本で唯一雨水のみで耕作している天水田で、自然環境にも優しい棚田として有名です。

10月下旬から1月上旬にかけては、棚田を1万本のLEDでライトアップする「棚田のあかり」を開催。

棚田とイルミネーションのコラボレーションは、他では見られない貴重な体験となるでしょう。

【新潟県】越後松代棚田群 星峠

提供：（一社）十日町市観光協会

新潟県十日町市松代にある星峠の棚田は、約200枚の大小さまざまな水田が美しく連なる絶景スポットです。

寒暖の差がある春や晩秋の早朝には雲海が発生することもあり、運が良ければ幻想的な風景を楽しめます。

豪雪地ならではの雪解け水を活用した天水田、静かな雰囲気の中でゆったりと棚田を観賞できます。

12月から4月ごろの冬期は積雪の影響で観賞できないため、それ以外の時期がおすすめです。
地元の人々が大切に受継いできた田んぼです。鑑賞マナーを守ってご見学ください。

【長野県】姨捨

提供：一般社団法人 信州千曲観光局

長野県千曲市にある姨捨の棚田は、善光寺平を一望できる標高460～560mの斜面にあります。

ここから眺める夜の景観がとても魅力的。
「田毎の月」と呼ばれる水を張った田んぼに月が映る幻想的な風景は、古来より和歌や絵画の題材として愛されてきました。

姨捨を訪れる際はぜひ満月の日前後を狙って、田毎の月を体験してみてください。

【三重県】丸山千枚田

丸山千枚田は三重県熊野市に位置する、1,340枚の小さな田んぼが重なり合う日本最大級の棚田です。

広大な棚田と、美しい紀伊山地が織りなす光景は圧巻で、日本一の景観を誇る棚田ともいわれています。

6月には約1,300のキャンドルを点灯する「虫おくり」が行われ、夜の棚田とろうそくの光が織りなすコントラストが幻想的です。

丸山千枚田では毎年100組を超える申し込み人気のオーナー制度。昔ながらの手作業による田植えや稲刈りなどに参加可能です。
3月中旬から4月上旬に開花をする「クマノザクラ」も見どころです。

【島根県】大井谷

大井谷は島根県鹿足郡吉賀町に位置する、歴史ある棚田です。

約600年前、室町時代末期から江戸時代にかけて築かれたとされ、その歴史的価値が高く評価されています。

展望台からは、写真にすべて収まりきらないほどの一面の棚田を一望できます。

冬期には2,800本のLEDライトによるライトアップイベントが開催され、澄んだ空気の中でイルミネーションを楽しめますよ。

【高知県】八畝

高知県大豊町に位置する八畝には、江戸時代から続く歴史ある棚田があります。

約500メートルの標高に位置し、急勾配の石積みで造られた棚田が谷底に向かって広がる景色は圧巻です。

八畝の棚田の最も特徴的な点は、一番上の田んぼの真ん中に鎮座している小さな祠です。

祠の中には八幡さまが祀られており、日本の農業景観と信仰文化が融合した貴重な例として、訪れる方に深い印象を与えています。

【福岡県】つづら棚田

つづら棚田は、福岡県うきは市に位置する約400年の歴史を持つ美しい棚田です。

季節ごとに変化する景色が魅力で、とくに秋に見られる黄金色に輝く稲穂と真っ赤な彼岸花のコントラストは、多くの人を魅了しています。

毎年9月には「彼岸花めぐり＆ばさら祭」が開催され、多くの観光客でにぎわっています。

祭りではヤマメの塩焼きやジビエ肉など地元の料理も楽しめるので、この機会にぜひ訪れてみてください。

【長崎県】鬼木棚田

鬼木棚田は、長崎県東彼杵郡波佐見町に位置する江戸時代中期から続く歴史ある棚田です。

虚空蔵火山の裾野に広がる馬蹄形の斜面に、石積みの畔で築かれた棚田が幾重にも連なる様子が人気を呼んでいます。

近隣にある農産物販販売所で「鬼木加工センター」では、棚田で育てられた米や地元の味噌を購入できます。

地域の特産品を通じて、日本の食文化に触れられる貴重な機会になりますよ。

まとめ

本記事では、日本旅行で訪れたい全国のおすすめ棚田スポット10選を紹介しました。

• 豪雪地帯ならではの冬の景観が圧巻「山形県四ヶ村」
• 東京旅行の合間に行ける「埼玉県横瀬町寺坂」
• 冬期のイルミネーションが人気「千葉県大山千枚田」
• 雲海と棚田のコラボレーション「新潟県星峠」
• 月が棚田に映る景色が幻想的「長野県姨捨」
• 夜の棚田がキャンドルに灯される「三重県丸山千枚田」
• 展望台からの棚田は圧巻の迫力「島根県大井谷」
• 農業と宗教の融合を体感できる「高知県八畝」
• 棚田と彼岸花のコントラストが人気「福岡県つづら棚田」
• 地域の特産品を通じて日本の食文化に触れる「長崎県鬼木棚田」

四季折々の美しい風景や独特の地形、地域の伝統行事など、それぞれに魅力的な特徴があります。

棚田を訪れることで日本の原風景を堪能し、農村の暮らしや食文化に触れる深い体験ができるでしょう。

今回紹介した棚田で日本文化の美しさと奥深さを体験し、日本旅行を特別な思い出にしてください。