ガリウムインタビューvol,2(黄砂用、室内用、アディティブ、フッ素)

  • 2017-8-15
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黄砂用ワックス d-control

R/ForA magazine(以下 : R) :あと、黄砂用ワックスも新たに販売されましたよね?

GALLIUM(以下 : G):そうです。先(2016/2017)シーズン、一部でテスト販売しました。

R:この「D-CONTROL」というワックスですね。

SW2173.SW2174 SW2174

R:この「リキッド」というのは?

G:リキッドは「フッ素ワックス」です。 競技者の方が言われる「スタートワックス」のような役割になりますね。

R:これらのワックスにガリウムは入っているのですか?

G:含有しています。

R:どのような条件下で使うものなのでしょうか?
エリアなのか、シーズン(季節)なのか?

G:シーズンです。
要は黄砂が降ったときの黄砂用ですね。
黄砂で汚れた雪用ですね。

R:新雪ではなく積もっている雪が解けてきてしまっている状況などですね。
4月、5月あたりですか?

G:早いところだと3月半ば以降ですね。

R:やはりこれを発売したのは要望が多かったからですか?

G:はい、そうです。

R:一般的なベースワックスとか滑走ワックスとかよりも春先に効くということですか?

G:汚れが付着しにくくなっています。
パラフィンの配合と汚れを寄せ付けない、吸わないようなための特殊な素材を混ぜています。
この2つでブロックしているような状態ですね。

R:このD-CONTROLはベースワックス的な位置づけですか?それとも滑走ワックスに該当するのですか?

G:滑走です。

G:D-CONTROLはラインとしては「HYBRID HF」と同じものです。
そのため滑走ワックスなんです。

R:ベースワックス塗ってその上に塗る感じですか?

G:そうですね、できればちょっと硬めの、例えばブルーだとかハイブリッドベースだとか
ちょっと硬いベースですね。
柔らかいパラフィンのほうが汚れが刺さり込んでしまうイメージで、汚れが付着しやすいため、
ベースはちょっと硬く締めておいてもらって「D-CONTROL」を使ってください。

R:春先なのに、あえてこの温度帯の硬めのワックスを使うということですか?

G:はい、わざとです。

R:なるほど。
昨シーズンからということは16-17シーズンで使っている人もいるんですよね?

G:声を挙げていただいた一部の販売店様に対してテスト販売させてもらっています。
本格的な展開は17-18シーズン、来年の春からになります。

室内用、グラファイト、フッ素、そして、ワックス効果の持続性

R:話題は変わりますが、夏のオフトレ施設、例えばスノーヴァとか屋内ゲレンデには
どのようなワックスを使えばよいのでしょうか?
先ほどのサマーゲレンデ用とかを使うわけではないですよね?

G:屋内ゲレンデは雪がかなり汚れていますので「D-CONTROL」を使える可能性がありますね。
ただ、まだ室内ゲレンデでテストしたことがないのです。

R:何回か屋内ゲレンデに行った事があるのですが、アプローチが短いんですよね。
板が走らないとジャンプの高さが出せないので「他の人たちはみんなワックス掛けているのかな?」
と思いつつ見ていたのですが。

G:おすすめは「HYBRID HF VIOLET」と「GRAPHITE」だったと思います。
一度テストに行ってスピードを測った事があるので。
HYBRID HF VIOLETとGRAPHITEのミックスです。
「GRAPHITE」の黒いワックスを滑走面にほんの少し塗っておいてもらって
その上に「HYBRID HF VIOLET」をたっぷり混ぜる感じです。
ベースは硬めにしたほうがいいと思います。

※屋内ゲレンデ施設数に関する雑談※

R:ところで「GRAPHITE」はどういう位置づけですか?

G:これは添加剤です。
「アディティブワックス」というワックスになります。
メインのワックスにに対して混ぜていくワックスです。
これ単体でメインの滑走ワックスにはなりません。
「GRAPHITE」のほかに「Gコールドパウダー」というこの2つが「アディティブワックス」に該当します。

単体で使用する場合もありますが、混合で使用する事が基本ですね。
メインで使うワックスに対して混ぜていくワックスになりますので
1対1の比率をアディティブワックスが超えることはまずないです。
メインのワックスのほうが割合としては多く、混ぜていくワックスは少ない形になります。

R:ベースワックス入れて、滑走ワックス入れて、その後アディティブワックスを入れるということですか?

G:いえ、まずベースワクシングを行い、仕上げていただいた後で、アディティブワックスを生塗りしてもらって、その上にメインとなるワックスを混ぜていきます。
アイロンで伸ばすときに滑走面の上で2つのワックスが混ざる形が一番効果的です。

これは低温のときにより効果が出るものです。
パウダーを滑るとき、摩擦によって静電気が発生するので、どうしても雪の中の塵や埃が滑走面に付着してきます。
そこで「GRAPHITE」、炭素繊維が入ってることによって静電気が発生しなくなります。
静電気が発生しないため、滑走面に対して塵や埃といった汚れの付着を防ぐ役割を果たします。

あとはワックスとワックスの繋ぎの役割ですね。
寒いとき、ブルーやグリーンなどに混ぜていく事があります。

ただ、グリーンはほとんど使わないですね。
天然雪でグリーンを使う場面はほとんどないです、人工雪用ですね。

スノーヴァなどでドアを何回も開け閉めして、昼になって室温が上がってくると
「GRAPHITE」を入れていると板が走らなくなってくる可能性もあります。
朝イチから暖かくなるまでは「GRAPHITE」入れているほうが絶対走りますが、
14~15時くらいになって雪がちょっと「ベター」っとしてきたら
「HYBRID HF VIOLET」だけにしたほうがいいかもしれません。
そこまで細かくテストはしていませんが。

R:「HYBRID HF VIOLET」は「アディティブワックス」ではなく滑走ワックスですよね?
ベースを塗って、その上に「HYBRID HF VIOLET」を入れる感じですか?

G:そうです。
さらに走らせたい場合は汚れを付きにくくする、水を弾くために
このフッ素配合のスプレーワックスGENERAL PREMIUM FLUORを使用してください。

R:これはフッ素をたくさん入れてあげたほうがいいということですか?

G:そうです、湿雪になってくると水分も多くなりますし、日本の雪は寒くても湿度が高いんです。
だから雪の中の水分はそう簡単に空気中に抜けていく事が出来ず雪の中に留まるので、
日本の環境では高フッ素ワックスが絶対に必要なんです。

R:なるほど。

G:特に暖かい時に使うものですから当然高フッ素、
さらにはフッ素だけというのも必要になってくるのです。

R:これらはスピードを追求するようなスキーヤー向けになるんでしょうか?

G:スノーボーダーの方も「ワックス塗っているんだけど
滑りが悪くなる(板が走らなくなる)」とよく言いますよね?
ワックスの「持ち」を非常に気にすると思います。

確かにワックスがはがれて滑らなくなってくる事もありますが
それ以上に汚れが滑走面に付着して滑らなくなるんです。

それならば、特に雪の中の油汚れ等をどれだけ弾くか、
汚れないようにするかが大事なんです。

パラフィンでは油汚れは一切弾けないんです。
逆に吸収してしまいます。
だったら、フッ素量が多ければそれだけ汚れを弾きますよね?
ということなんです。

R:つまりは春先ちょっと汚れた雪の時にフッ素があまり入っていないワックスだと
滑っていくうちに昼過ぎ頃から「板が走らなくなってくる」
ということが起こってしまうわけですね。

G:せっかくワックス塗っているのに滑らなく(板が走らなくなってくる)というのは
今お話したようなワックスの使い方の問題もあると思います。

R:正直(ワックスの差について)体感できるレベルですか?

G:だと思います。

R:「こっちに変えてワックスの持ちがよくなったな」とか分かるレベルなんですね。

G:はい、そうですね。
また、春先はもちろんそうですが、シーズン中の白い雪でも雪の中には汚れはあるため
それに対して「ワックス塗っているんだけど滑りが悪くなる(板が走らなくなる)」
と言われる時があります。

フッ素には「汚れを弾く」効果もありますので、日本の環境であれば、シーズン中の雪でも、フッ素高含有のワックスが必要ですし、滑走性も長続きします。

R:フッ素高含有ワックスは、ただ滑らせるだけに使うんじゃなく、ワックス効果の持続性にも影響するんですね。

取材協力会社

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社名 : 株式会社ガリウム
設立 : 平成6年8月23日
本社・工場 : 宮城県仙台市泉区根白石字下町6-5
主要取扱商品 : スキー・スノーボード用ガリウムワックス
事業内容 : スキー用ワックス製造・販売業、スポーツ用品販売業、日用品雑貨販売業

この記事の著者

Daisuke Akagi

Daisuke Akagi

今は無きザウスでスノーボードデビュー。
子供が生まれるまでの15シーズン以上もの間、年間滑走日数50日を超えていた生粋のスノーボーダーです。
夢は家族全員でスノーボードすること。

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