バックカントリーでの遭難人数38人のうち18人が外国人観光客

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2020年の東京オリンピックに向けて、外国人観光客数の目標を年間2000万人に設定している日本政府。
円安の煽りを受けて、2015年度で既に年間約1,973万人の外国人観光客が日本に訪れ、2016年にはその目標を早々に達成するのではないかと予想されている。

爆買いなど都心で見かける光景がメディアに取り上げられているとは思うが、その雪質の良さから日本のスノーボードシーン(特にバックカントリー)も近年世界中から注目を集めているのだ。
日本を代表するスノーボーダーで、現在北海道を活動の拠点にしている“國母和宏”映像の中で、そのことについて語っている。

そんな今最もホットな北海道のバックカントリーシーンである問題が起こっているようなので、それについて言及してみた。

遭難件数の約半数が外国人

北海道警察の発表によると、2016年2月末までの遭難件数が30件で、遭難者が38人に上るという発表があった。
そのうち18人が外国人観光客であるという。

注意喚起のために、手稲山山頂付近の入山ゲートには英語で『コース外の立ち入りは自己責任で』と書かれている看板が置かれているが、果たして効果があるのかは疑問が残る。
(上の写真では看板を全く気にしないで通り過ぎているようにも見える)

ところで、日本のバックカントリーはJAPOW(ジャパウ)と通称され、その独特な地形・高品質な雪質から元々世界のプロライダー達には人気の高いスポットとして有名だった。

参考記事

これぞ日本が世界に誇る”Japow”。ヨーロッパライダーJapanトリップ映像
JAPOWに挑む15歳の逸材Marcus Kleveland

そこに東京オリンピック・日本政府の外国人観光客増加政策が追い風となり、スノーボードスキルやバックカントリーの知識が不十分な海外スノーボーダーが多く足を運んだことによって、このような状況が生み出されてしまっている。

その対策として北海道周辺のスキー場では“ゲート”と呼ばれる、そこからコース外滑走が可能だという目印を置いて、バックカントリーに向かうスノーボーダーを把握する仕組みを用いており、ニセコ地域では『ニセコルール』という雪崩が起きる危険性がある時にはゲートを閉鎖し安全を確保するというルールがある。
このルールを採用するスキー場が近年増えきているようだが、それで全て解決するとは到底思えない。

解決策はあるのだろうか?

現実的に、実現することが可能なのかどうかは置いておいて、この問題に対しての解決策をいくつか提示してみることにする。

ガイドと外国人観光客をマッチングさせる

そのエリアのバックカントリーを知り尽くし、安全にアテンドしてくれるガイドとのマッチングをウェブ上で行うというのはどうだろうか。
ある程度英語を喋れるというのが必要条件ではあるが、マッチング用のスマートフォンアプリを作成してプロモーションをある程度打てば、需要があるのだから少なからず登録する人はいるはずだ。

ゲートに常駐するスタッフの英語会話能力を向上させる

上記で紹介したゲートに常駐するスタッフの英語会話能力を向上させることは、直接的にこの外国人観光客の遭難防止に繋がると思う。
看板を設置しているのだから読んでいるだろうと考えるのは甘い。
ほとんど素通りしていると言っても過言ではないのが実情だろう。

外国人の方がバックカントリーに足を踏み入れる上で抱いている疑問を解消することができれば、遭難件数も改善すると思うがいかがだろうか。

日本がホームである僕らが気にかける

“この外国人の人達バックカントリー行きそうだな。。。。”
という集団がいて、もしも自分が何度かバックカントリーに足を運んでいて、今からその集団が向かうであろう山に慣れ親しんでいるのならば、簡単に声をかけてあげよう。
そこで生まれるコミュニケーションの中で、遭難を未然に防ぐやり取りがあるかもしれない。

受け入れる側の準備を整える

より多くの外国人観光客が日本に訪れることは、デメリットももちろんあるがメリットも大きい。
東京オリンピックに向けて、増加の一途を辿る外国人観光客をスノーボードに限らず、どのように受け入れていくのか改めて考える機会を与えられたニュースだった。

国がやればそれで良い。
ではなく、一人一人が問題意識を持って解決方法を探っていきたい。

参考記事

 

SOURCE : 北海道新聞

 

この記事の著者

ヤノ タカミ

ヤノ タカミ

R/ForA magazine 編集長
横乗り3Sの業界活性化が地方の経済活性化に繋がり、社会を色々な面で豊かにすると信じて疑っていません。
skateboard,snowboardを嗜む程度にやります。

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